10月にCSの衛星劇場で集中OAされた大映の1962年から1964年の日本が高度経済成長期に突入した時代に
そんな経済成長の裏側を描いた“黒シリーズ”全11作品の最終作にして
私個人的にはこの作品が一番”黒“のシリーズ作にふさわしい作品と言ってもいい作品
この最終作の印象から大映の“黒シリーズ“は社会悪を描いたシリーズっていわれるようになったと思わざるを得ない作品
非常に面白く見られました、原作は梶山季之さん、監督・脚本は増村保造氏
出てくるキャラに善人は1人もいない作品でしたかな
金のために蠢く醜いニンゲンの欲と業をこれほどまでに見事に映像化している作品もプログラムピクチャーだからできたんでしょうね
こう言う役にはある意味やってこなかっただけなのか、この映画主演の田宮さんではなく
加東大介ありきで作られてると言っても過言ではない作品
1964年と言ったら東海道新幹線が開通し、東京オリンピックが開催された年で
この映画のシノプシスの根幹となってる山陽新幹線延長って言うお話がで始めた頃
東京で挫折し、故郷岡山の田舎町で親の財産を食い潰し不動産業を営んでいる桔梗という男の元に加東大介演じる東京の開発会社の社長中江が工場用地買収に一役買って欲しいとやってくるとこから映画は始まる
まぁお分かりのように山陽新幹線の用地買収で事前に走行ルートを新幹線公団の役員に女を与えてそこからルートを聞き出してのぼろ儲けっていうことだったわけで
一応田宮も一儲けしたものの加東のいい加減な工場誘致に株投資したために大損した田宮が加東を強請ることで金儲けを企むことで
公団役員の二号としてこれまた金の亡者の藤由紀子さんが、さらに大物政治家まで絡んでの社会悪の生態を描く中で藤由紀子さんが殺されることで田宮が初めて正義に目覚めて・・・
これで一応全11作品前部見たのですが、このブログでは主演の役者別に見てきてますので
シリーズ第3作の記事がまだ未アップですからそれを近いうちに上げないといけませんなぁ
1964年製作、日本映画、大映作品
増村保造共同脚本・監督作品、『夢の超特急』梶山季之原作
出演:田宮二郎、藤由紀子、船越英二、加東大介、千波丈太郎、春本冨士夫、早川雄三、上田吉二郎、中條静夫、町田博子、目黒幸子、村田扶実子、穂高のり子、守田学