にっぽんGメン」シリーズの第二作。タイトルに第二話とあるんだけど、第一作とは別のお話
一応片岡千恵蔵と市川右太衛門の東映二大看板俳優が主演となっておりますが前作同様にGHQからチャンバラ禁止令を受けてのこの現代劇
今作は右太衛門さんがなんと海上保安庁の保安官
そして中盤まで千恵蔵さんは全く出てきません
がいくら海上保安庁の全面協力のもとで製作されてる映画とは言え、片岡千恵蔵、市川右太衛門、大友柳太朗、月形龍之介、進藤英太郎、原健策、徳大寺伸というメンツが一本の現代劇に揃って出演してくると、もうヅラかぶって無く刀を拳銃に変わっただけで現代アクション劇の仮面を被った時代劇映画って感じてしまうのは仕方ないのかなぁ
頻発する密輸事件に悩まされていた海保の市川右太衛門演じる重藤課長は、密輸組織の取引のための怪電波を頼りに保安庁巡視艇の出動を命じるものの
密輸組織の月形龍之介は海賊の進藤英太郎らに品物を渡して取引してるとこに巡視艇がくるのだが今一歩のところで海中に漂流してる東京のホステスで人身売買にかけられた市川春代を救ったために密輸団と海賊に逃亡されてしまう
助けた女は実業家、大友柳太郎の情婦だったが、最近、大友は地元ホステスの朝雲照代にご執心
さらに彼女と重藤との間には・・・
そんな中で片岡千恵蔵演じる風来坊の政が密輸組織に用心棒として雇われる
もう出てきただけで千恵蔵さんが風来坊ではないとわかる
そう彼は警視庁から派遣されてきた潜入捜査官だった
ってもう出てきた途端からバレバレやん
この時代二枚看板はまだ一本の映画に同時出演されてる時には出演尺とかカット数とか同じに・・・って言う不文律はまだ成立してなかったようですが
まぁ千恵蔵さんは一応現代劇でも通用する役者さんであるのはわかるが
これは先入観で無くて右太衛門さんは演技の端々セリフの回し口調からどうしても時代劇臭が抜けておらず現代劇にはむいてないのが残念な映画だったかな
前作では刑事だった加東大介が悪の手先で、同じく前作では強盗団の一人でフロント役で刑事殺しの原健策(この時代は原健作)が今作では海保の保安官といった形で出演していましたね
さらに密輸に関して出張してきてる警視庁の刑事に徳大寺伸さん
海上保安官も警視庁の刑事もどちらも確かに公僕としては“Gメン”に括られるんですよね
1950年製作、日本映画、東横映画製作、東映配給
松田定次・荻原遼・宮城文夫監督作品
出演:片岡千恵蔵、市川右太衛門、大友柳太朗、月形龍之介、進藤英太郎、原健作、徳大寺伸、日守新一、戸上城太郎、加東大介、加賀邦男、斎藤達雄、沼田曜一、市川春代、朝雲照代
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