新感覚の韓国ホラー映画である
6篇の殺しのエピソードがなんの脈絡もなくとは言え、なんとたった3日間に起こった殺しのお話が
時制が三日間をいったりきたりして綴られてるオムニバスではあるものの
最終話できっちりとこの6篇が繋がってみせるという作品
ソウル市内で起きてる連続女性殺人鬼のTVニュース報道から始まり、それを見てるっていうか聞き流しながら家事をしてるチェ・ジュウさんの部屋に火災警報器の点検ということで1人の男が訪ねてきて
根掘り葉掘り一人暮らしかとか男はいるかとか美人やねぇ
とか聞きつつおかしな雰囲気を醸して最終的にチェ・ジュウさんに襲いかかるものの
逆に倒されて止めを刺されてしまう
そんな映像にTVのニュースでは連続殺人犯が防犯カメラに写っておりなんとそれは髪の長い長身の女だったって
チェ・ジュウさんではないですか・・・
まぁ次のエピソードからはSNSのマッチングアプリで繋がった人が相手との関係から次々と死を迎えるお話とか
老婆を援助した中坊がその老婆の郎党に襲われると言ったものや
マンションの隣に住むグラマラスな美女に岡惚れした独身隣人の男がなんとベランダから留守の隣室に忍び込んで彼女の痕跡を楽しんでる時に
ビニールに包まれた遺体を発見し彼女のおとこに殺される始末
彼女の痕跡を楽しむ中での彼女の歯ブラシのオチは秀逸
最終話のコンビニアルバイターの姉ちゃんが一番まともに見えてたがなんとこの岡惚れ男をSNSで煽っていた奴だったりで
一見繋がってない話が各時制を整理していくとつながっていたんですね
っていうことでこの作品人間不信なサスペンスって言うウリですが
わたしにはホラー作品に見えた
そう一番怖いのは人間だって言うホラーの本質を描いた作品だったようで
二時間の尺を十二分に楽しませてもらった作品
最終話のお姉ちゃんは自分が煽って隣室に忍び込んだ男を殺した彼氏に殺されてしまうんだよね
なかなか含蓄のある作品だったが見続けていくうちに最初のほうのエピソードが霞んでしまっていたのがちょっと残念だったかな
それだけ後半に重点が置かれてる作品でもあったわけ
でも面白く見られた作品でした。
2023年製作、韓国映画(日本公開作品)
チョン・ボムシク脚本・監督作品
出演:チェ・ジウ、イ・ユミ、チェ・ミンホ、ピョ・ジフン、ハ・ダイン、チョン・ドンウォン
これ日本のホラー「トリハダ」のリメイクらしいですね。
オリジナル版の「トリハダ」結構シリーズ化されていて、どれをリメイクしたのか分からないから、それを比べる意味で確認出来ないのが残念。
オムニバス形式としてのバランスを考えたら最終話だけが突出して長かったですが、各話それなりの人の怖さが映し出されていて良かったです。