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レンタルDVD三昧なアナログオヤジの、残日録。

明治侠客伝 三代目襲名

2025-01-06 19:44:04 | 邦画
東映チャンネルで今月の“鶴田浩二生誕100年メモリアル”でOAされた作品っていうても「博奕打ち 総長賭博」と並び称される東映任侠映画の名作双璧で称される作品ですから
個人的には何回も見ておる作品ですが
さすらいのブロガーですからどっかには記事にしてるんだろうけど現時点ではネット上には残っていませんので
改めてここに・・・
 
加藤泰監督の任侠映画初監督作品
後世に加藤泰監督と鶴田御大と撮影中に揉めに揉めた末に出来上がった作品だって言われています
そんな作品が任侠映画の名作になるのですから映画っていうものは全く水ものですし
加藤泰自身も任侠映画の監督列伝に組み入れられる作家さんになるという作品
加藤泰監督は地面を掘ってカメラを下に起き煽る形で画面構図を作られるっていうのは夙に有名ですし実際にそう言った作品を世に残されておりますが
この作品のオープニングはなんと祭りの神輿が分かれて喧嘩仕様になっていく様をクレーンを使って真上からの俯瞰で撮られており
それが平地に降りた途端に薄気味悪い汐路章さんのお顔にって言う
 
もう冒頭から映画の世界観に引きずり込まれる作品ですし
この喧騒の中で岩尾正隆や川谷拓三の顔を認めでのワクワクがたまりませんね
そしてなんと任侠映画でのヒロインとヒーローとのある意味叶わぬロマンスっていうパターンを作ってしまうのもこの作品が最初なんでしょうか
桃を渡すシーンの川っぺりの絵もまたいい
手と手が触れてっていうのより実際により良い感情の受け渡しになってる
 
まぁワルが安部徹大木実の二枚看板の割にはクライマックスでの剣戟がいの1番に大木が殺られて
雑魚はわちゃわちゃしてるだけの中で逃げる安部を追っかけて恋しい女の前で安部を刺して捕まる鶴田
それを見ていてハッと感情が溢れて引かれていく鶴田に激情の思いをぶつける藤純子の激情がこの作品の全てを語っていたような・・・
 
男と男との胸の内よりもやっぱ濃かった男女の心内
そんな映画だったんですね
 
1965年製作、日本映画、東映作品
村尾昭、鈴木則文共同脚本、加藤泰監督作品
出演:鶴田浩二、藤純子、大木実、津川雅彦、安部徹、山城新伍、曽根晴美、山本麟一、品川隆二、遠藤辰雄、原健策、水上竜子、毛利菊枝、御影京子、国一太郎、小田部通麿、楠本健二、佐藤晟也、阿波地大輔、野口泉、蓑和田良太、矢奈木邦二郎、高並功、嵐寛寿郎、藤山寛美、丹波哲郎
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ソウルの春

2025-01-06 05:05:05 | 韓国映画
 12月リリースの韓国映画
邦題は「ソウルの春」ではあるものの、韓国の軍司政権下で大統領として民主化を図ってきていたパク・.チョンヒ大統領が死去したために
軍部の将校たちが組織するハナ会という組織がここをせんどとして再び韓国を軍事政権かに置こうとクーデターをおこしその主導者と
首都防衛警備部の予備将校との対立を描いた事実というか史実に基づいて作られたフィクション映画
 
ほとんどは反乱軍というかクーデター側の視点で描かれてる作品でして
クーデターと言っても軍部側の描写に終始しており事実っていうか本当に血腥さのないクーデター映画なんだけど
彼らクーデター側の生臭ささのみがある意味で強調されてた映画だったとも言えるし
この作品の宣伝文句である二人の敵対する人物との軍事的と言うか軍隊の対峙がクライマックスになってるんだけど
クーデター側の勝利に終わるものの銃声一つ響かないのは同じ民族であり軍人同士であるためだったんでしょうね
そしてやっぱ軍人という階級制度の縦社会の不文律っていうのもあったりして
 
そう最後は軍事クーデター側の勝利に終わり正義というかクーデター阻止側が負けるのよね
ここから軍事クーデター側の傀儡大統領が決まり再び軍事政権下になっていくものの
1度火のついた民主化の火は再び再燃して光州事件へと向かっていくわけで決してソウルの春とは言えないその前提の物語だったんですね
 
いやいくらお隣の国ということでクーデター側の人物像整理もおぼつかない有様でして誰が誰やらって言う感じで見させられまぢたが
韓国人が見れば誰が誰ってわかるんでしぃうかねぇ
ある意味っていうかほとんど会話劇っていうのもあって途中誰が誰やらっていうのもあったりで数回オチそうになって見てましたが
クライマックスでの緊張感は素晴らしかった・・・
 
2023年製作、韓国映画(日本公開作品)
キム・ソンス共同脚本・監督作品
出演:ファン・ジョンミン、チョン・ウソン、イ・ソンミン、パク・へジョン
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