山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

岐阜蝶の舞う山

2011-01-05 23:15:05 | 山歩き.散歩
年とともに正月の風情が薄れつつある昨今ですが
皆様のお正月はいかがでありましたでしょうか?

僕は毎年恒例となっているのふる里の山詣で。
ここ『石砂山(いしざれやま)』は、もうかれこれ50年も親しんだ山でして
カサカサと落ち葉を踏みしめながらの山歩きがとても心地よいのです。









ここ石砂山は岐阜蝶の生息地、この山の岐阜蝶は神奈川県の天然記念物に指定されています。

今年も寒葵(カンアオイ)は健在でした。
葉の裏に産み付けられた卵が孵化し、その幼虫は寒葵の葉を食べて成虫になります。
今年もまた4月~5月にかけて『春の女神』の優雅な舞を愛でに沢山の登山者が訪れます。







子供の頃から親しんだ山の佇まいは何も変わることがありません。
ナラやクヌギの小道、変わらないからこそ懐かしいのですよね。







リスや鹿が大好物の小梨がたくさん落ちていました。
一口かじってみると懐かしい甘さが蘇ります。








丹沢山塊や陣馬の山々はよく見えるのですが残念ながら富士山の方向には雲がかかっておりました。








この登山道が整備されたのは40年も前のこと。
京都の造園家に弟子入りしていた1級先輩のH君が会社を興して最初の仕事がこれでした。

大学3年の春、僕もアルバイトでこの道の整備に参加していたので殊更思い入れが強いのかもしれません。
昨年またH君の手によってメンテナンスが施され、より歩きやすくなっていました。









道草しながらのんびり歩いて小1時間でテッペンに辿り着きます。
ここもベンチや指導標が真新しくなっていました。








標高は低くてもテッペンにいる爽快感はどんな山でも変わりありません。
4月には『春の女神』の舞を愛でる登山者であれだけ賑わうのに今日は誰一人出会うことがありませんでした。









遠くに浮かんでいるように見えるのが宮が瀬湖ですね。









ここ、いいでしょ?
『間の沢』に下る途中の小道の脇にH君が簡易ベンチを設置しておいてくれました。

小さいけれど深い『間の沢』はウナギの宝庫で昔は一日でバケツ一杯捕れたのですが
道志川下流にダムができた今ではウナギの姿はどの沢からも消えてしまいました。







落ち葉を払いのけて持ち合わせの新聞紙と雑誌を焚火にして暖を取り
餅入りのキムチラ-メンでお腹を満たします。
なぜかこの場所から離れがたく簡易ベンチに腰かけて小一時間も辺りを眺めていたでしょうか。







さあ帰りましょう
次の石砂登山は4月、春の女神に逢いに来たいと思います。







何の変哲のない山なのですが、ふる里の山は特別なんですよね。

皆さんも懐かしい自分だけのウサギ追いし山、お持ちですよね。



























コメント (22)
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