2分咲きだった桜が、3日後の今日は既に満開である。このわずか3日の間に桜は
美しく咲き誇り、はらはらと儚い命を美しく散らしてゆく。
この潔さと、ものの哀れに、私たち日本人は共感し桜を愛してやまない。
世は移ろっても決して変わらないだろう。この日本人の持つ心情や情緒は、他の国の人たちには到底理解できないようである。
私たちは人生を日本の四季に喩える。短い桜の春は青春そのものである。過ぎ去ってみれば、キラキラと輝いていた青春時代はあっという間の季節であった。
高校時代、父や母の庇護のもとで何の不安もなく過ぎた。友や恋人と将来の夢を語り、陸上競技に打ち込み、夏には島に渡り、フォ-クギタ-をかき鳴らしていた。何でも思い通りになると信じ切っていた頃である。
大学時代、楽しい4年間ではあったがいくつもの挫折も知った。箱根駅伝は1ヶ月であきらめた。哲学研究会に属したが、哲学はそこそこに毎日、哲研の部室に入り浸って友と議論を戦わせ、そのまま発狂会と銘打った飲み会になだれ込む毎日。大人の世界に矛盾を感じて左翼思想と学生運動に傾倒し、角棒で戦闘訓練したり学長室を占拠したり。しかし熱い思いは通じることなく、ただのひとりよがりとわかった挫折。
今にして思えば、こんな学生を退学もさせずに将来を保証してくれた大学や教授たちは本当に寛大であったとつくづく思い感謝しきりである。多分、先生方も私と同じ季節を過ごした大先輩であり、学生たちの心情や青臭さをよく理解した上での寛大さだったのだろうと思う。
大学時代に得た財産は、いくつもの挫折と、多くの友や理解ある妻との出会い、そして日本中の隅々まで放浪して出会った人たちの、それぞれの生き様か。
挫折と向き合いながらも本当に楽しくキラキラ輝いていた季節であった。
生きることの厳しさや不安を知らされたのは世に出てからである。税理士になるという夢を抱いて修行生活に入った。本当に国家試験に合格できるのだろうか?
一人前になれるのだろうか?独立して本当に食べて行けるのだろうか?
将来は不安だらけであった。自分を試される季節であったのだと思う。
しかし、夢は叶う。思いは通じる。結果として、自分の描いた人生をいま生きられている。いつも思う。過ぎ去った季節も良かったが、今が一番いいと。
若い諸君に伝えたい。青春時代はとても短く夢のように過ぎ去る。だから大いに楽しんでキラキラ輝いて欲しい。そして、もがき苦しんで欲しい。産みの苦しみを味わうのもまた、青春時代の宿命であり特権でもあるのだから。
美しく咲き誇り、はらはらと儚い命を美しく散らしてゆく。
この潔さと、ものの哀れに、私たち日本人は共感し桜を愛してやまない。
世は移ろっても決して変わらないだろう。この日本人の持つ心情や情緒は、他の国の人たちには到底理解できないようである。
私たちは人生を日本の四季に喩える。短い桜の春は青春そのものである。過ぎ去ってみれば、キラキラと輝いていた青春時代はあっという間の季節であった。
高校時代、父や母の庇護のもとで何の不安もなく過ぎた。友や恋人と将来の夢を語り、陸上競技に打ち込み、夏には島に渡り、フォ-クギタ-をかき鳴らしていた。何でも思い通りになると信じ切っていた頃である。
大学時代、楽しい4年間ではあったがいくつもの挫折も知った。箱根駅伝は1ヶ月であきらめた。哲学研究会に属したが、哲学はそこそこに毎日、哲研の部室に入り浸って友と議論を戦わせ、そのまま発狂会と銘打った飲み会になだれ込む毎日。大人の世界に矛盾を感じて左翼思想と学生運動に傾倒し、角棒で戦闘訓練したり学長室を占拠したり。しかし熱い思いは通じることなく、ただのひとりよがりとわかった挫折。
今にして思えば、こんな学生を退学もさせずに将来を保証してくれた大学や教授たちは本当に寛大であったとつくづく思い感謝しきりである。多分、先生方も私と同じ季節を過ごした大先輩であり、学生たちの心情や青臭さをよく理解した上での寛大さだったのだろうと思う。
大学時代に得た財産は、いくつもの挫折と、多くの友や理解ある妻との出会い、そして日本中の隅々まで放浪して出会った人たちの、それぞれの生き様か。
挫折と向き合いながらも本当に楽しくキラキラ輝いていた季節であった。
生きることの厳しさや不安を知らされたのは世に出てからである。税理士になるという夢を抱いて修行生活に入った。本当に国家試験に合格できるのだろうか?
一人前になれるのだろうか?独立して本当に食べて行けるのだろうか?
将来は不安だらけであった。自分を試される季節であったのだと思う。
しかし、夢は叶う。思いは通じる。結果として、自分の描いた人生をいま生きられている。いつも思う。過ぎ去った季節も良かったが、今が一番いいと。
若い諸君に伝えたい。青春時代はとても短く夢のように過ぎ去る。だから大いに楽しんでキラキラ輝いて欲しい。そして、もがき苦しんで欲しい。産みの苦しみを味わうのもまた、青春時代の宿命であり特権でもあるのだから。