山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

秋山川 束の間の午後

2009-04-26 21:16:35 | フライフィッシング
この2週間は働きづめの日々を過ごした。
きらびやかであるはずのゴ-ルデンウイ-クでさえ予定は仕事で満杯である。
人はみな法の下に平等とは誰が言ったのか、やはり憲法改正は必要かも知れぬ?



朝から降っていた雨も上がり何だか落ち着かない。
仕事を無理矢理切り上げて午後1時、車に飛び乗った。

この際、どこでもいい、行けば何とかなるものさ。
一番近い秋山川の支流に向い、ロッドと山菜摘みの道具をザックにセットした。





多分ここも早朝からワンサカ人が入っていることだろう。
休日の午後だもの、そんなことは端から覚悟の上である。





新緑の下の小さな流れから愛らしいヤマメが飛び出した。





山に入る前にもうちょっとだけ、、、、。





今日はこれで充分、、、、。





ロッドをたたんで、ここから山に入る。
溪畔にはミツバやセリや蕗が足の踏み場もないほどに密生している。







先ずはミツバを一抱えほど摘んだ。
香りが強くておひたしにすると美味しいのだ。





この山椒の葉は、会津の保存食『ニシンの山椒漬け』に使う。
若芽なら山椒味噌がたまらない。この位の葉でもスリコギですりつぶせば山椒味噌が美味しく作れる。





更に斜面をよじ登ってタラぼい(タラの芽の方言)の群生している杉林周辺の雑木林へ向う。
しかし、時すでに遅し、タラの芽は殆どがほうけてしまっていた(伸び過ぎの方言)。





かろうじて食べられそうなものを3本摘んだ。
タラの芽とウドの旬は山桜の満開に合わせてやってくる。

忙しくしていたこの2週間の間にほうけてしまったと言うわけである。
それにしてもこれだけ群生していると言うのに一つも摘み跡がないのにはいつもながら不思議に思う。
土地の人たちも山菜なんぞには目もくれないと言うことなのだろうか?





諦めて沢を下った。





帰宅して、、、、。




ミツバはおひたしと卵とじに。





タラの芽は何と言っても天ぷらですな。
葉はちょっと伸び気味の方が味も香りも強くて美味しいのです。





これだけで充分に美味しくお酒が頂ける。
山の恵みに感謝感謝です。


近いうちに時間を作って道志のウド山とタラの芽山を探索してみたいと思うちょります。
道志のタラの芽山はいつも先を越されてしまうのですが、ウド山はいつも手つかずのまま。
ちょっとほうけていても柔らかいうちのウドのキンピラはそれはそれは美味しいのでございます。


ほんの束の間の山歩き、ちょっとだけ満足のひとときでございました。
コメント (8)
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天城の溪にアマゴ舞う

2009-04-11 23:43:57 | フライフィッシング
人の行く 裏に道あり 花の山

今回の釣り旅を一言で表現するならばこんな感じになるのでしょうか?
伊豆をメインフィ-ルドにしている釣友熊さんに天城の溪を案内して頂きました

伊豆への道は兎に角混雑する訳で、、、。
30年ほど前、伊豆行きで大渋滞にはまって1日を無駄にしてしまった僕は
『伊豆なんかもう二度と行くもんか』と頑なに伊豆行きを拒んでいた訳で、、、。

ところが熊さん、抜け道、裏道、峠越え
予告どおりちょうど3時間で天城に辿り着いてしまった訳なのでありました。


今回の釣行は狩野川と大見川の支流群、いったい何十本あるのでしょうか?

先ずはワサビ田
ここの横を流れる小溪もなかなか風情がありました





勝手知ったる熊さんは山道を縦横無尽にジムニ-を駆って
幾つもの支流を案内してくれまして、、、、、
そしてこの集落の下流で遂に僕好みの溪に巡り会えました





餌釣りの熊さんは下流を、フライの僕は上流へと遡行します
天城の支流群はどの溪も流程は短いものの途中から突然に勾配を増すという特徴がありました
小学生サイズのアマゴの猛攻に辟易しながらも、、、、





中流域のここでライズ発見
オレンジ色の絵の具を細筆の先でちょんちょんとまぶしたような朱点

これぞ天城の溪の天然アマゴ
いやぁ巡り会えて良かった





満足サイズがひとつ釣れるともう余裕ですな
一服して天城の溪の雰囲気に浸りましょう





依然ライズは続いています
天城のアマゴは朱点が少ないのが特徴なのでしょうか?
このアマゴは極細の筆で点描したような朱点がかすかに見える程度です





大きな堰堤を高巻いて行くと、、、
ここでもライズが続いていました





ランディングしたのは、、、、
これは全く朱点がありません
と言うことは、ヤマメなのでしょうか?

ここから上流、釣れる溪魚はすべてヤマメでしたが
伊豆の溪でヤマメってありなんでしょうかね?





そしてこの先の左の斜面をよじ登り藪こぎしながらの脱溪





そして辿り着いたのは田んぼの端っこ
美しい棚田の畔道を歩いていると何だかふる里の里山にタイムスリップしたような不思議な感覚に





車道まで登ってくると
何とまあ『日本棚田百選』の立て札があるではありませんか





車道の横には水田用の水路が流れイタドリの群生がありました
ちょうど食べ頃の若芽を数本摘ませて頂きました

茎の皮を剥いて塩をつけて食べるとちょっと酸味があって美味しいのです
浅漬けやおひたしも美味しいのですが今はもう食べる人もいないのだとか





狩野川の中流まで下って遅めの昼食
熱いくらいの日差しの中で飲むビ-ルは格別なのでした





話し好きの熊さんとの釣り談義のあとは川原でお昼寝
ビ-ルとお昼寝付き、これぞ僕の釣り旅スタイル





天城の溪を堪能した一日はこうして暮れてゆくのでありました





そして東京への帰路もピッタリ3時間
熊さんの頭脳はナビゲ-ションシステムの比ではありませんでしたね

熊さん、僕のために貴重な一日を費やして頂きありがとうございました
皆さん、春の天城の溪もええですよ~ん。


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秋山川、、、 夢ふたたび

2009-04-05 00:11:28 | フライフィッシング
ちょうど2年前のこの季節、午後3時
メイフライのス-パ-ハッチに出会って夢のようなひとときを体験したことがある

秋山川支流『王の入川』
あの夢のようなひとときにもう一度出会いたくて
わざわざ午後の時間に合わせてこの地に赴いた

天気予報に反して、穏やかで暖かい日差しが目映いほどである





本流との出会いから入溪してしばらくはライズなし
18番のCDCダンに4寸ほどのチビヤマメのアタックが小気味よい

早朝の釣り人のものだろうか?
足跡もいくつか残っていた

穏やかな流れを中流域まで遡行した
数は少ないが14番ほどのメイフライが飛び始めた

ハッチに併せてライズもちらほら見える
その中からゆっくりライズするヤマメに照準を合わせた

フライを14番にチェンジしてフィ-ディングレ-ンに乗せる

一瞬の緊張、そして、、、、、
ほんの数秒後、ライズの主はゆらゆらと浮き上がってフライを吸い込んだ





ヤマメの瞬発力はイワナの比ではない
弓なりに震えるグラスロッドのバットに左手を添えて強烈な引きに耐えた

ようやく瀬尻でランディング 
年越し、ヒレピンのヤマメはイカツイ面構えの25センチ
この季節にしては大満足の魚体である





更に遡行する
散発的ではあるがメイフライのハッチは続いていた





瀬尻の隠れ石の前でフライが消えた
サビが消えかかっているためであろうか?
体色の濃い美しいヤマメである





日当たりの良い桜は満開





河畔にふきのとう
薹がたっているが意外にも柔らかい





キンピラにすると蕗のエグ味がたまらなく旨いと釣りの先輩から教わっていた
フライベストのポケットが一杯になるほどふきのとうを摘んだ





ここでもライズが、、、





厳しい冬を越して生き抜いたヤマメ
まだサビの残る魚体は逞しくて美しい





今日はここで脱溪
派手なス-パ-ハッチには出会えなかったが
ライズを釣る醍醐味は充分に味わうことができた





林道を下って車止め、土地の方に出会った
ここの男衆はみな地下足袋に脚絆巻き、機能的で実にカッコ良い

腰の曲がったおばあちゃん
もう少し季節が進めば籠と鍬を担いで野良仕事にいそしむのだと言う
年中体を動かし、自分で収穫した物を頂く、長生きの秘訣でしょうか?





王の入川、午後のひとときでした
コメント (16)
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