日本初提言型ニュースサイトらしい“BLOGOS”に“若者のアルコール離れは本当だと感じるこのごろ”という寄稿があった。
http://blogos.com/article/41890/?axis=g:0
要約すると
私はアルコール好きであった。でもアルコール飲料は割高である。若者は水などで節約して楽しむ術を知っていて賢い。若者に倣って試してみると、アルコールなしでも、食事そのものや会話は十分楽しめる。
日本では、夜の飲食店は、居酒屋化していてアルコール類なしでも、楽しめる飲食店はファーストフード店以外少ない。まともなソフトドリンク(中国茶、炭酸水、ポッピー等)と(夜でも)食事そのものが楽しめる飲食店が増えてほしい。
つい苦笑いはしてしまうけれども、酒類業界としては、頑張って否定しなければいけない意見ではあるだろう。
アルコールなしでも食事は美味しいという点に対しては、酒と食の組み合わせによるお互いをより美味しくする相乗効果というのを認めるべきだというのが、メジャーな酒類(飲食)業界による反論だろう。
(この寄稿には、意見が投稿できるので、その中でも寄稿に対して攻撃的な皮肉として類した意見があった。解毒して大幅に意訳すると前述のような感じとなる)
でもそんな食と酒のマリアージュなんてないと言われれば、見解の相違としかいいようがない。
アルコール飲料が割高という点については、難しい。
論点はいくらでもあるのだが、例えば、ウーロン茶と純米大吟醸との比較では原価比(注1)という点では、純米大吟醸の方がお得かもしれない
ただし、この寄稿では料飲店への絶対支払額をアルコール飲料と非アルコール飲料比較しているので反論としては的外れだろう。
料飲店は、料理や酒を提供する本来的な役割があるとともに、店の雰囲気、歴史、ブランドといった文化的役割っぽいものも提供していて、それを維持するには、適度な利潤が必要であり、その源泉はアルコール飲料である。(平たく言うと酒を出した方がノンアルを出すより儲かる(注2))
そんな不健康な文化的な役割っぽいものなんて、なくても良い人にとっては、なくても良いかもしれないしね。
(注1)原価比 日本酒がお得という事を強調したいために、書いていて突然思いついた想像上の単位。(飲食店で提供される飲み物に含まれる)原材料原価÷飲み屋さんでの価格 原価比は1に近づくほどお得。たとえば、炭酸飲料とかは、分子の原材料原価がきわめて安いので分母の飲み屋さんでの価格が安くても限りなく原価比は0に近づくので損。典型的な製造者側の論理だろう。
(注2)ノンアルコール飲料の方が、飲食店にとって利益率がある場合もあるだろうが、一般的には、そんなにノンアルコール飲料は飲み続けられないので、ほとんどの場合アルコール飲料の方が飲食店は儲かると思われる。
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