ずいぶん報告が遅くなってしまいましたが、9月17日(日)竹橋、如水会館で開催された「第17回 静岡県地酒まつり in Tokyo 2014」の様子の動画が、酒蔵プレスさんから公開されています。
http://www.sakagura-press.com/sake-attention/2472/
静岡県酒造組合の新会長、正雪の望月正隆会長のインタビューや、誉富士のお話、参加者の感想などです。
雰囲気が伝わると思います。
9月14日は、南伊豆町に愛国米の収穫祭に行ってきました。
前回のブログで、今年の米に対する懸念を書きましたが、南伊豆の愛国米に関しては、台風も一切来ず、天候条件も良かったと思います。
整粒(せいりゅう、粒の大きさや形がそろっているか)の度合、刈取り時期(刈取り時期が早すぎれば、青米や未熟粒米が多く、遅すぎれば、茶色に着色しすぎたものが多いので、刈入れに適した時期)も適切で昨年よりも、米の質は期待できます。
ただし、昨年の愛国米を使った純米吟醸(身上起)は、かなり特殊な造り方をして、このお米としては甘口(といっても+2~3ですが)に造りました。蔵としてのデータの蓄積がないので、今年もまだ手探りの状態での酒造りとなると思います。
収穫祭の様子は、南伊豆の酒販店、しばさきさんのサイトで(一番下の方)見られます。
当日は、愛国米のさざえめし、とりめし、ゴーヤの佃煮など、南伊豆の地元の食べ物をたくさんいただきました。美味しかったです。
昨月「天空の誉富士」の利き酒をしてきました。
「天空の誉富士」とは、静岡県内の酒蔵が、酒造好適米「誉富士」で醸造した酒を、富士山頂で貯蔵した酒です。
もともとは同一の「誉富士」で醸造した酒を富士山頂で一年間貯蔵した酒(天空の誉富士)と沼津工業支援技術センターで一年間保存した酒(普通に貯蔵した誉富士)の2点を比較して、静岡県の蔵元の8社ほどの蔵元がどちらがよいか評価しました。
この場合の、保存条件として「天空の誉富士」は気温5℃~-17℃、「普通に貯蔵した誉富士」は18℃保存ということでした。富士山頂の気温を検索すると15℃~-25℃くらいになりそうですが、屋内であれば、もう少し気温変動幅はすくなかったのでしょう。-17℃ぐらいですと凍結の可能性はあります。微妙な温度で凍結した酒もあれば凍結しなった酒もあったと想像されます。
比較利き酒においては、ほとんどの酒において、「天空の誉富士」の方が、着色が少なく、酒質が若い爽やかな味わいでした。ごく一部の酒はあまり差がありませんでした。評価においてもいわゆる淡麗な酒においては、「天空の誉富士」の優れておりました。ごく一部の芳醇な酒においては、熟度が進んでいる「普通に貯蔵した誉富士」の方が優れている場合もありうるように感じました。
今回の「普通に貯蔵した誉富士」は18℃保存でしたが、一般に冷蔵設備を整えている静岡県の蔵元では5℃程度で保存した酒と「天空の誉富士」との比較が必要かもしれません。
通常の大手4社のビールだと、結局いちばん素直に美味しく感じるのは、普通のヱビスビールと普通のプレミアムモルツです。この二つは、本当に美味しいなあと思っています。
しかし、いままで一度も、第3のビール系は美味しいと思ったことはありませんでした。
(例外として、フルーツ系のビールで製法区分上発泡酒となっていたものには美味しいものはありました)
しかし、ホワイトベルグというのは、美味しいらしいということで味見をしてみました。
http://www.sapporobeer.jp/whitebelg/
感想は、これは確かに工夫して作ってあるなと思いました。
超淡麗な、ベルギーのホワイトビール風です。
オレンジピールとコリアンダーの出過ぎない引っ込み過ぎない絶妙な塩梅で第3のビールの弱点が極限までマスキングされている感じです。
その代わり、コクってものはないな。
でも350ML110円程度のものの中では、いままでの生涯最高に美味しいと美味しいと思います。
今年は、地球温暖化の中で、ひさしぶりにあっけなく夏が終わってしまう年でした。
夏を惜しんでこの夏の見た夢を書きます。
日本の夏のビジネスマンというと、きわめて標準的な服装といえば、白いYシャツとスーツのズボンですね。
夢の中で、私は、或る蔵元さんと二人で、たんぼの中の田舎道を白いYシャツとスーツのズボンを着て黙って歩いていました。
その蔵元さんの地元のたんぼでしたが、特に酒米ということなく普通のお米のたんぼでした。まだ穂もなく青々とした草のような稲が果てしなく続いていました。
曇りがちでとても蒸し暑い午後でした。
田舎道の横には、小川が流れ、透き通った水を通して川底の石ころが見えました。水は、とても冷たそうでした。
気が付くと、その蔵元さんは、白いスーツとスーツのズボンを着たまま、これ以上ゆっくり泳げないくらいゆっくりゆっくり平泳ぎで泳いでいました。
もう、蔵に近いから、泳いで濡れてもいいんだよ。
でも、私は、静岡に帰らなければいけないから、泳いではいけないんだと思いました。