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朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

大魔王も愛した激安ハンバーグ 高円寺『ニューバーグ』(前編)

2022年06月11日 | 洋食屋さん
今から25年前、私がまだ勤め人であった頃、高円寺に数日間通ったことがあった。
ランチは当然、会社周辺の飲食店を利用するのだが、どのお店も安価なのに驚かされた。
居酒屋を含め、飲食店の価格は今でも、中央線沿線では高円寺が最安だと思う。
その中でも特にバカ安だったのが、『ニューバーグ』というハンバーグ専門店。
はっきりとは覚えていないが、「ハンバーグセット400円」などと書かれた店頭の看板に誘われるように入店し、
本当に400円程度(380円だったような記憶も)で、ハンバーグ定食が食べられて、感激したものだった。

それから数年後、高円寺で飲み歩くようになり、シメに何度かニューバーグに立ち寄った。
最初に食べた、あづま通り近くの店舗はなくなっていたが、駅近くの中通り内にある店舗は、今も残っている。


上記画像は、お店のHPから拝借。今さらながら、自分のヘタな写真より、公式の画像を載せた方がマシだと気付いた。
店内はカウンター席のみで、時間帯によっては混雑するが、回転が早いため待たされることは少ない。

25年前、400円くらいだった、もっともスタンダードな「Aセット」は580円
デミグラスハンバーグ、味噌汁、ライス、目玉焼きにコーン(ミックスベジタブル)が付く。しかも、3月までは530円だった。
下記は店頭に貼られたメニューの写真。ホラ、やっぱりヘタでしょ(泣)。ちなみに「A」は、左段の一番上。


現在、『松屋』のハンバーグ玉子定食(そんな名前ではないが)でさえ720円だし、学食だって、もう少し高いのではないか。
他にも、ハンバーグ2枚の「ダブル」が750円、揚げ物2種とサラダが加わる「日替わり」は、680円とやっぱり安い。
数ヶ月前に久々の入店を果たし、日替わり=サービスセットを食べてきたので、以下で紹介しよう。
まずは、店内の券売機で食券を購入し、カウンターに置く。プラスチックの食券が懐かしいね。


すぐにナイフとフォークとナプキンが用意され、まずはミニサラダが登場。


キャベツのコールスローに、ポテトサラダも添えられる。オレンジ色のドレッシングはお店自家製だ。
しばらくすると、ハンバーグに目玉焼き、揚げ物2種や炒めたスパゲティなどが鉄板に盛られ、熱々の状態でやってくる。


最後に、ライスと味噌汁がやってきて、「日替わりサービスセット」(←正式名)が完成! このときは630円だった。

※サラダは当然、食べかけ

久しぶりに食べたニューバーグのハンバーグは、以前よりウマくなった気がする!
後述するが、昔は「肉以外のナニか」(笑)が印象に残ったのだが、この日のハンバーグは、肉の旨味をしっかり感じた。
若い頃は、目玉焼きとハンバーグ数切れとデミソースだけで、最初のライスをたいらげお替わりをしたものだったが、


もうトシなので無理せず、付け合わせのスパゲティで、残ったオカズを片付けることに。


スパゲティは塩コショウだけのシンプルな味付けで、デミソースと絡めてもおいしい。
揚げ物は日替わりで、この日はチキンカツ。付け合わせのポテトフライはさつまいもであった。


630円では申しわけないオカズの量とボリュームに感激しながら、久々のニューバーグを食べ終えた。
相変わらず客足が絶えず、終始忙しそうだったけれど、シェフは元気そうであった。

現在も地元で人気のニューバーグだが、安価ゆえに悪評を聞くこともある。
実際、高円寺在住の方に「味について語るのは野暮」と告げられたことがあるし、
かくいう私も、「味はともかく、この値段でハンバーグ定食が食べられるのはスゴイ」と、やや失礼な評価をしていた。
そんなニューバーグ関連の伝説(ややオーバー)を、賛否合わせていくつか記してみよう。
1.ハンバーグには肉以外のナニかが入っている
2.かつては、高円寺から吉祥寺までの中央線各駅に支店があった
3.売れる前のとんねるずがよく利用していた
4.バブルガムブラザースのブラザーコーンは、現在もたびたび来店している
5.「これがハンバーグかよ!?」と不満をぶちまけた客に、
シェフが「ウチのはハンバーグじゃねえ、ニューバーグだ!」と言い返した
6.元々は有名洋食屋の支店だった


一番多いのが、1のハンバーグの中身について。私が聞いたことのある噂では、
段ボールや犬・猫など荒唐無稽なモノから、オカラなどの大豆類、魚肉ソーセージ、小麦粉や片栗粉などの澱粉類、
さらに、「カップヌードル」に入っている謎肉など、いろんなモノが入っていることにされていた。
安価すぎるゆえ、「ナニかインチキしてるんだろう」という誤解が生じたのかと思われる。お店には迷惑だろうね。
今年に入り、TVや雑誌でニューバーグが何度か取り上げられ、「散歩の達人」サイトでは、
「豚肉3、牛肉7の合挽き肉を丁寧に練り込んだハンバーグは、肉汁たっぷりふっくらしたおいしさ」と紹介。
豚と牛の3:7は事実だろうが、他にもナニかが入っているのは、食べた人ならわかるはず。
あと、「肉汁たっぷりふっくら」という表現は、絶対にウソである。このライター、実際に食べていないのでは?
つい先日、夕方のニュースでもニューバーグが特集され、仕込み風景を放映していたのだが、
牛豚合い挽き肉の塊に、たっぷりのパン粉を付けて、開店前に多めの油で揚げ焼きしていた。
どうやら、ナニかの正体はパン粉だったようだ。他にも、企業秘密のモノを混ぜているかもしれないが。

余談だが、アニメ「ハクション大魔王」では、大魔王の好物はハンバーグという設定なのだが、
放映初期の見た目は、明らかにコロッケなのである。作中では実際に、油で揚げているシーンもあったらしい。
 (C)タツノコプロ
※上記画像はなぜか、「オムロンヘルスケア」のツイッターで発見

どうやら、作画担当はコロッケを描いたのだが、番組のスポンサーがハンバーグでおなじみ『マルシン』だったため、
コロッケの画のまま、ハンバーグに変更したらしい。※大魔王の声優・大平透氏らの証言あり
だが、作品中で描かれたパン粉を付けて揚げるハンバーグは、高円寺に実在していたのである。
偶然だろうが、ハクション大魔王の放映開始は1969(昭和44)年で、ニューバーグの開業も1969年である。

オーダーが入ると、あらかじめ焼き置きしてあるハンバーグをレンジで再加熱し、
その後は鉄板に乗せて、目玉焼きなどと一緒に提供するのは既述した。
この「レンジでチン」に、苦言を呈するバカが、「食べログ」などネットには意外と多いのにあきれる。
ハンバーグをレンジやオーブンで再加熱する店なんて、世の中にいくらでもある。
目の前で行うか否かの違いだけで、ニューバーグは目の前でやるけど、その分価格に反映している。
価格とのバランスも考慮せず、評論家気取りで「2度と行きません」なんて投稿している輩は、
ニューバーグだけでなく、飲食店自体を2度と利用しないでほしい。

ハナシは戻って。噂の2は、私が調べた限り、阿佐ヶ谷の店舗は確認できなかったが、
荻窪、西荻窪、吉祥寺にはかつて、支店が存在したらしい。最大で7店舗あったそうだが、現在は高円寺の1店舗のみ。
なお、ニューバーグは『MASH』という系列店があり、荻窪や高円寺の庚申通りにあった店舗がそうであった。
私は未訪なのだが、ニューバーグとの違いは「MASHの方が少しだけ高い」らしい。
先述した高円寺在住の方に、「要するに、『叙々苑』と『游玄亭』のような関係ですか?」とたずねたら、
「そんな立派なモンじゃねえ」だって。あ、やっぱり(笑)。

3と4については、私は目撃経験はないが、芸能人が多く住んでいる高円寺ならありえそうな噂だ。
ブラザーコーン氏は、名前入りステッカーが券売機に貼ってあるので、近年も利用しているのかもしれない。
5の噂はさすがに、お店の方に聞くワケにもいかず、謎のまま。

実は今回、ニューバーグについて書こうと決めたのは、6の噂「元々は有名洋食屋の支店だった」を知ったから。
すでに長々と雑文を重ね、読者の皆さんも飽きてきたと思うので(反省)、ここで中断し、次回の後編で改めて語りたいと思う。

※次回紹介予定の画像



ニューバーグ NEW-BURG
東京都杉並区高円寺北3-1-14
JR高円寺駅から徒歩約90秒 ※信号次第
営業時間 11時~22時
定休日 年末年始
お店のツイッターもぜひご覧あれ
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4 コメント

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Unknown (ヨシ)
2022-06-11 22:12:09
荻窪は教会通りを少し入って右側にありました。
安くて美味しくて、よく通いましたが荻窪での仕事から離れてから再訪したら、いつの間にかなくなっていて悲しい思いをしました。
プロレス興行のポスターがたくさん貼ってあったような…… 何時も、ライスの上に目玉焼きを乗せて食べていました。
確かにあれはハンバーグではなくニューバーグ(笑)
高円寺の店に懐かしの味を求めてわざわざ行った事も何度かあります。
私にとっては最高のハンバーグです。
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Unknown (日が沈む~(略))
2022-06-12 01:23:50
ヨシさん、コメントありがとうございます。
歴史のあるお店ですから、ヨシさんのようなファンも大勢いると思っていました。
一部の食べロガーのような、心ない批判をする輩もいますが、
いつまでも、あの味とスタイルを守り続けてほしいですよね。
返信する
4店舗 (地元民)
2023-08-09 12:52:13
高円寺には4店舗ありました。今の店舗をまっすぐ進んだ突き当たりの松本整形外科のところに一番大きくて豪華だった店舗、庚申通りのTege-Tegeの所は独自の焼肉メニュー(スパゲッティの上に玉ねぎと牛肉を炒めてフランベした物をのせたもの)があった店舗、この2店舗は80年代末くらいになくなったんじゃないかな。あとは名物のおばちゃんが居たあづま通り手前の以前の文庫センター(現そよかぜ歯科)の正面ミカド薬局隣(現在民家ですが店舗の面影が残ってます)に20年くらい前まであっておばちゃんが亡くなられた(真偽不明で気になります)とかで閉店したと思います。しばらくシェフが一人でやってました。現在の店もたまに言ってましたが20年くらい前まで行ってましたがシェフが幼馴染で毎回挨拶されて気恥づかしいので近年は行ってません。味は今も変わってないと思いますけどいつの時期からかお米だけ変わり(香りが悪くなった)ましたね。
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Unknown (ブログ主)
2023-12-13 13:52:12
地元民様
前後編にコメントいただき、ありがとうございました。
返信遅くなり、申し訳ありません。
つい最近も、老舗の甘味処と餃子店の閉店が決まった高円寺ですが、
ニューバーグさんは、まだまだ営業を続けてほしいです。
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