梅寒しかまやつひろしもういない まほろば
昨日、あのかまやつひろしさんが亡くなりました。彼は1960年代後半の若者文化の一つ【グループサウンズ】略してGSを代表した【ザ・スパイダース】の最年長のメンバー(堺正章・井上順などより10歳近く上)でした。グループの解散後も、ソロ・シンガーや【時間ですよ】などで俳優として大活躍して来ました。最近も音楽番組の常連で、もう78歳になっていました。ザ・スパイダースの同じメンバーだった堺正章(マチャアキ)さんのインタビュー【また戻って来るものと信じていた】の言葉は、同時代のずべてのファンの気持を代弁していました。心より冥福を祈りたいと思います。かまやつひろしさんの代表曲【我が良き友よ】は戦後の庶民の《実存》をサラリと受け止めた画期的なJ-POP前史の名曲でした。全編に「古き良き」日本人の心が溢れています。この曲が出てから、すでに半世紀近い年月が過ぎ去りました。かまやつさんが最後まで身を置いたJ-POP界の激動に比べ、いまだに季語だ定型だと時代錯誤な議論に胡坐をかいている俳句の世界もソロソロ終りの中の終りが来ているのではないでしょうか。・・・《続く》