まほろば俳句日記

毎日見たこと聞いたこと感じたことを俳句にします。JーPOP論にチャレンジ。その他評論・エッセー、学習ノート。競馬も。

アルバムにお前も入れ卒業す/新雑句雑感(190)~プロローグ5の終わり

2017-03-18 04:25:12 | 新雑句雑感

体育館裏の乱闘卒業す  校章の絵柄遠のき卒業す  裏山の竹林騒ぐ卒業日  卒業証書灰塵と化し卒業す  お礼参りの噂懐かし卒業す  東京に心が飛んで卒業す   好きといふ気持を背中に卒業す  十八年の白積み重ね卒業す  牛皮のカバンずしりと卒業す  好きな人呼び捨てのまま卒業す  ヒッチハイクの手を振り上げて卒業す  集団の異常な熱気卒業す  卒業式出る暇無く空港へ  編入の三年過ぎて卒業す  アルバムにお前も入れ卒業す

 

   

高橋優 『卒業  2012

 

 
銀のメッキが剥がれ落ちた後の
地金姿で尚も生く僕ら
流した涙のその上に立って
絆も恥もぶら下げたままで
明日へ踏み出す

 


誰かのために何かをしたいと思えるのが愛ということを知った/J-POP論・POP詩の宇宙

2017-03-18 03:15:01 | J-POP論/POP詩の宇宙

今年も3月半ばを過ぎ、全国あちこちで卒業式が行われている。私の住む町でも、駅前公園などでいつもは見かけない生徒の集団が名残を惜しむかのように円陣を組んだり、ゲームをしたりしている。・・このシンガーの前かがみに歌い込めるような情感溢れる曲はこの季節にピッタリである。卒業というと、いつも卒業式のあと皆何をしているのかが気になって仕方が無い。一部の仲の良かった仲間は何度でも会うのだろうが、それほどでもない間柄ならもう会うことはないのかもしれない。そのようにして、私も卒業から何十年もの月日が流れた。卒業式にもし雪が降っていたなら、その雪こそがすべてを見届け、語り継いでゆくに違いない。・・・《続く》

 イメージ 1
 
 
 
中島美嘉 『雪の華』   千葉県立生渓高校卒業式
 
舞い落ちてきた 雪の華が
窓の外ずっと
降りやむことを知らずに
ボクらの街を染める
 
誰かのために何かを
したいと思えるのが
愛ということを知った