まほろば俳句日記

毎日見たこと聞いたこと感じたことを俳句にします。JーPOP論にチャレンジ。その他評論・エッセー、学習ノート。競馬も。

あのドアを開けてみたってあなたはいない/J-POP論・POP詩の宇宙

2017-03-16 06:03:28 | J-POP論/POP詩の宇宙
あのドアを開けてみたって あなたはいない/暗い闇が私を待ってるだけよ  酒場にて』(唄 江利チエミ 他)
もうすぐ夜が明ける。ヤフーブログの前記事の【第三弾!演歌ナイト】で採用した『酒場にて』(原曲 江利チエミ)のカバーが一つの記事では入りきれないほどYOU TUBEにあった。この曲は1974年に発売された。江利さんにとっては初めての演歌だったように思う。当時、私は1970年代の新しいジャズの流れと同時に、ニューミュージックそして歌謡曲にどっぷり浸っていた。そのあげく、何人かのシンガーや作曲家と接するまでになっていた。俳句と出遭うのが1979年だから、そのかなり前に【演歌】とも出遭っていたことになる。俳句と演歌の違いは【口誦】の有無だけである。俳句はわずか17音であり、歌唱の1フレーズと合致する。私たちは俳句を作るともいい、詠むともいう。詠むとは歌うことに通じるものを、その根底に持っているのではなかろうか。私はほぼ毎日10句以上作っているが、心の中に浮かんだウイットに加え、挫折や愛飢や孤独感といった人間の情念に思わず身を沿わせることも多々あるように思う。1974年という時点で、20歳代になったばかりの私は、この曲の秘めた何かを全身で受け止め得たのだろうか。それから40年以上の月日が経ち、日々句を詠む渦中で人間の情念の在処に思い至ることもしばしばである。・・・《続く》