法目川(ほうめがわ)は、利根川水系の一級河川で、総延長は1450mある。
場所は、北総鉄道北総線の白井駅から、南東に400mほど行ったところにある。
しかし、地図をご覧になれば分かる通り、この川はどう見ても池にしか見えない。大部分が暗渠になっているのだ。北総線の南側の地上部は、川岸を含めて幅が50m、長さは400mほどある。
水の流れは見たところ全くない。上流に当たる南西側は湿地でヨシが生い茂り、下流に当たる北側はコンクリートで護岸されている。橋が1本かかり、周囲は遊歩道となっている。
その法目川の左岸を1時間ほどかけて歩いてきた(止まっている時間の方がずっと長かったけど・・)。
ここへ出かけた理由から説明しよう。実は前日南山でテニスをした。時間があったので池を眺めていたら、カルガモに混じってマガモ♂が見えた。
遠くにはさらにカモがたくさんいるのが見えた。もしかしたら、珍しいカモがいるかもしれないと思い、出かけたのである。
前日にi Phoneで撮った写真である。
カルガモに混じって、マガモ♂が1羽だけいた。この♂は、自分の顔を見たことがないのかもしれないと思った。また、カモより大きいコイも居た。このコイの他にもこの池では大きなコイをよく見かける。
ここからが、本日撮った写真である。
カルガモとオオバンを除くと、最初に観たのがゴイサギだった。まったく動かず、頭を羽に埋めて休んでいた。英名の通り夜行性なのである。
夜間水辺を徘徊しながら、両生類、魚類、昆虫、クモ、甲殻類などを食べるようだ。
また、和名は『平家物語』(巻第五 朝敵揃)の作中において、醍醐天皇の宣旨に従い捕らえられたため正五位を与えられたという故事が由来らしい。誠にご身分の高い鳥だが、せめて顔くらい見せてくれないものだろうか。
■ゴイサギ
Black-crowned night heron
ペリカン目サギ科アオサギ属
Nycticorax nycticorax
五位鷺/L57cm
次に観たのは、遊歩道にいたツグミだった。回り込んで撮ろうと試みたが、飛び去って行った。
■ツグミ
Dusky thrush
スズメ目ヒタキ科ツグミ属
Turdus eunomus
鶇/L24cm
続いて観たのはモズ。木の枝に止まって獲物を探し、地面に降りて捕まえていた。
しばし、モズの撮影に熱中した。近くに寄れたのは一度だけで、あとは10mほどの所から撮った。過眼線が黒いのが♂で、褐色なのが♀。
■モズ
Bull-headed shrike
スズメ目モズ科モズ属
Lanius bucephalus
百舌・鵙/L20cm
池の奥(南西側)に進むと湿地になる。芽吹いたばかりのヨシ原の中に、カルガモがいい感じで休んでいた。
■カルガモ
spot-billed duck
カモ目カモ科マガモ属
Anas zonorhyncha
軽鴨/L61cm
さらにコガモもいるではないか。♀は顔を上げているが、♂はなかなか顔をあげない。驚かさないよう少しずつ近寄って、ようやく撮れた。
■コガモ
Common Teal
カモ目カモ科マガモ属
Anas crecca
小鴨/L38cm
ヨシ原を抜け出て泳ぎ出したところを撮らせてもらった。
対岸の土手は泥壁になっていて、この池は水位の変化が少ないので、カワセミが住むにはよさそうだと思った。
案の定、1羽の♂が飛んできて、対岸の藪の小枝に止まった。またしても証拠写真程度だが、残しておこう。
■カワセミ
Common Kingfisher
ブッポウソウ目カワセミ科
Alcedo atthis
翡翠/L17cm
帰りにゴイサギを見たら、目を開けていた。まだ夜には時間がある。もうひと眠りするのだろうか。
さらに歩を進めたら、ヒヨドリが近くでぴーよぴーよと鳴いていた。
■ヒヨドリ
Brown-eared Bulbul
スズメ目ヒヨドリ科ヒヨドリ属
Hypsipetes amaurotis
鵯/L28cm
そして、往きには観なかったマガモ♂がいた。やっぱりカルガモと一緒だった。この♂は自分を誰だと思っているのだろう?
■マガモ
Mallard
カモ目カモ科マガモ属
Anas platyrhynchos
真鴨/L59cm
珍しいカモはいなかったが、近くにカモ見ができる場所を新たに見つけた。来冬また出かけてみよう。
2022/03/07(完)
場所は、北総鉄道北総線の白井駅から、南東に400mほど行ったところにある。
しかし、地図をご覧になれば分かる通り、この川はどう見ても池にしか見えない。大部分が暗渠になっているのだ。北総線の南側の地上部は、川岸を含めて幅が50m、長さは400mほどある。
水の流れは見たところ全くない。上流に当たる南西側は湿地でヨシが生い茂り、下流に当たる北側はコンクリートで護岸されている。橋が1本かかり、周囲は遊歩道となっている。
その法目川の左岸を1時間ほどかけて歩いてきた(止まっている時間の方がずっと長かったけど・・)。
ここへ出かけた理由から説明しよう。実は前日南山でテニスをした。時間があったので池を眺めていたら、カルガモに混じってマガモ♂が見えた。
遠くにはさらにカモがたくさんいるのが見えた。もしかしたら、珍しいカモがいるかもしれないと思い、出かけたのである。
前日にi Phoneで撮った写真である。
カルガモに混じって、マガモ♂が1羽だけいた。この♂は、自分の顔を見たことがないのかもしれないと思った。また、カモより大きいコイも居た。このコイの他にもこの池では大きなコイをよく見かける。
ここからが、本日撮った写真である。
カルガモとオオバンを除くと、最初に観たのがゴイサギだった。まったく動かず、頭を羽に埋めて休んでいた。英名の通り夜行性なのである。
夜間水辺を徘徊しながら、両生類、魚類、昆虫、クモ、甲殻類などを食べるようだ。
また、和名は『平家物語』(巻第五 朝敵揃)の作中において、醍醐天皇の宣旨に従い捕らえられたため正五位を与えられたという故事が由来らしい。誠にご身分の高い鳥だが、せめて顔くらい見せてくれないものだろうか。
■ゴイサギ
Black-crowned night heron
ペリカン目サギ科アオサギ属
Nycticorax nycticorax
五位鷺/L57cm
次に観たのは、遊歩道にいたツグミだった。回り込んで撮ろうと試みたが、飛び去って行った。
■ツグミ
Dusky thrush
スズメ目ヒタキ科ツグミ属
Turdus eunomus
鶇/L24cm
続いて観たのはモズ。木の枝に止まって獲物を探し、地面に降りて捕まえていた。
しばし、モズの撮影に熱中した。近くに寄れたのは一度だけで、あとは10mほどの所から撮った。過眼線が黒いのが♂で、褐色なのが♀。
■モズ
Bull-headed shrike
スズメ目モズ科モズ属
Lanius bucephalus
百舌・鵙/L20cm
池の奥(南西側)に進むと湿地になる。芽吹いたばかりのヨシ原の中に、カルガモがいい感じで休んでいた。
■カルガモ
spot-billed duck
カモ目カモ科マガモ属
Anas zonorhyncha
軽鴨/L61cm
さらにコガモもいるではないか。♀は顔を上げているが、♂はなかなか顔をあげない。驚かさないよう少しずつ近寄って、ようやく撮れた。
■コガモ
Common Teal
カモ目カモ科マガモ属
Anas crecca
小鴨/L38cm
ヨシ原を抜け出て泳ぎ出したところを撮らせてもらった。
対岸の土手は泥壁になっていて、この池は水位の変化が少ないので、カワセミが住むにはよさそうだと思った。
案の定、1羽の♂が飛んできて、対岸の藪の小枝に止まった。またしても証拠写真程度だが、残しておこう。
■カワセミ
Common Kingfisher
ブッポウソウ目カワセミ科
Alcedo atthis
翡翠/L17cm
帰りにゴイサギを見たら、目を開けていた。まだ夜には時間がある。もうひと眠りするのだろうか。
さらに歩を進めたら、ヒヨドリが近くでぴーよぴーよと鳴いていた。
■ヒヨドリ
Brown-eared Bulbul
スズメ目ヒヨドリ科ヒヨドリ属
Hypsipetes amaurotis
鵯/L28cm
そして、往きには観なかったマガモ♂がいた。やっぱりカルガモと一緒だった。この♂は自分を誰だと思っているのだろう?
■マガモ
Mallard
カモ目カモ科マガモ属
Anas platyrhynchos
真鴨/L59cm
珍しいカモはいなかったが、近くにカモ見ができる場所を新たに見つけた。来冬また出かけてみよう。
2022/03/07(完)