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少し読みやすくなりました『潜入捜査 処断』by今野敏

2019年06月13日 | 小説レビュー
『処断 潜入捜査』by今野敏

~元マル暴刑事・佐伯涼が環境犯罪に立ち向かう、『潜入捜査』シリーズ第3弾。
岐阜山中で野鳥密猟がなされ、背後にいるのは、佐伯の宿敵・坂東連合傘下の艮(うしとら)組であった。
組長の鬼門は、暴対法逃れのため代紋を外してはいたが、実態は経済ヤクザに過ぎない。
姑息な艮組の凶暴な三人組に対し、さらに研ぎすまされた佐伯の古代拳法が唸る―。「BOOK」データベースより

前回読んだ、『潜入捜査』から続く第三弾、『処断』です。
ホンマにタイトルだけ見ていたら、「竜崎」が出てきそうですが、相変わらず全く違う話です(^_^;)

以前、『潜入捜査聖王獣拳伝』と書きましたガ、今回のも『処断覇拳聖獣鬼(タイトルもナンセンスです』という作品の焼き直しです。

今回は、少し筆力が上った感じがして、前作より読みやすくなりました。

これも1993/03の発売なので、大変旧い作品ですが、自民党一党支配における、派閥間抗争による『擬似政権交代』が繰り返されてきた中で、1980年台後半~1990年台初頭には、リクルート事件や、東京佐川急便事件、大手ゼネコンによる闇献金問題など、まさに『政治腐敗』とも呼べる事件が頻発し、とうとう1993年には細川連立内閣が誕生するという、まさに日本の激動期に書かれた作品です。

それだけに、登場人物たちのセリフには旧さは否めませんが、今回の『処断』は、それなりに楽しめました。勧善懲悪もので、一気に読める作品です。

★★★3つです。

もう少し素で書いてほしかった『最低。』by紗倉まな

2019年06月13日 | 小説レビュー

~AV出演歴のある母親を憎む少女、あやこ。
家族に黙って活動を続ける人気AV女優、彩乃。
愛する男とともに上京したススキノの女、桃子。
夫のAVを見て出演を決意した専業主婦、美穂―。
4人の女優を巡る連作短編小説。現役人気AV女優、紗倉まなの小説デビュー作。「BOOK」データベースより


現役AV女優の『紗倉まな』さんが書いた作品です。評判が高い作品だったので、図書館で借りてきましたが、「まぁ、こんなもんでしょう」という感じです。

逆に、言い回しや単語の使い方などが、こねくり回され過ぎていて、「ホンマに20代の現役AV女優が書いたんかね?まさか、ゴース・・・?」と問いたくなります。

もっと、素の感じで言葉も描写も書いてくれた方が良かったかも知れません。

4つの短編が収録されているんですが、どの作品も何となく尻切れトンボで締まりが無く、物語としての完成度は低いと思います。

まぁ、時間がある方はどうぞという感じです。

★★☆2.5です。