続・知青の丘

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『豈』65号が届いた!

2022-11-06 18:30:07 | 俳句
『豈』65号が届いた。


私は「野薔薇」20句で参加している。

第7回摂津幸彦記念賞の正賞と準賞の
全30句作品も掲載されている。
正賞は、なつはづきさんの「鉄でいる」、
準賞3人のうちのひとりは
斎藤秀雄さんの「気配逃して」だった。
斎藤さんは、Weの同人だ。

選考委員・夏木久さんが、斎藤作品について
「下手なショパン弾きのように、
フレーズからフレーズへ安っぽい情緒を絡ませて意味を含ませる、
という嫌らしい処が全くない。
それ故解りにくさもあるが・・・」
「読者が如何様にも物語を描けばよい」。
「ある意味読者を信じたテクストの表示・展開かとも思う」
と評した。
選考委員・筑紫磐井さんの評は、
「内容的に前衛的であっても不思議と安心して読める内容になる」と。

斎藤さんの作品がここ2・3年ほど、
各方面で大きく認知されるようになってきて
私としては嬉しい。

正賞のなつはづき作品について
筑紫さんの評は、
「なかなか練達な作家だと思うが、
特にその思想や内容ではなく表現そのものが特色である感じがした」とし、
「こうした作品を見ていると、
俳句は思想でも内容でもなく韻律や響きが主でよいと言ってよい
ような気がする」という。
とはいえ、
なつはづきさんの俳句のスペックの高さは、定評があり
誰もが認めるところだろう。

俳句において、勿論韻律の重要性は理解するし
ライトバースが流行りではあるが
ある程度の「重さ」もないと
「韻律や響きが主」では物足りなさを感じてしまう。

で、ここで告白するに
実はわたくしも、「花冷えの翅」30句で
摂津賞に応募していたのでした。(>_<)

私などは、
連作として或るまとまった作品を書こうとするとき
これを書きたい!という欲求がないと書けない。
それは、おそらく思想なり、
ある程度の内容を伴うものであると思う。

で、私は、今回
パガニーニを描いた『愛と狂気のバイオリニスト』
という映画を観て
大変心を動かされ
狂気というものについて考えた末
拙いながらも書いてみた「花冷えの翅」だった。

「正賞・準賞から残念ながら少し外れたものを揚げる」として
(「少し外れた」とは、なんとまあ優しいこと!)
4名の名前と句が挙げてあり、
そこに私の名前と2句もあった。
玄牝や美男葛が熟れすぎて
月光に丁半ありて瑞々しい

みなそうであると思うが
自分では、自分の作品が一番佳いと思っているということで
『We』第15号に、この30句掲載しようと思っている。

正賞と准賞3作品や
特集「北川美美全句集」など
読みたい方は
どうぞご購入を。

今年の美男葛


今年の女郎蜘蛛


今年の野紺菊
少し色が薄いなあ


私がウクライナ侵攻止まずということで詠んだ
「野薔薇」20句(6月末締切)より11句抄
春雨を親しく来たり俘虜の言
梅一輪たたかう君の歌かそけし
ミサイルも戦車も溶けずされど緑雨
はつ夏の窓は逃げみち鬼の道
司令塔斃れて眩し五月晴
 瓦礫に既視あり血しぶきに梅熟す
籠城の屍五月の風に揺蕩う
枯野薔薇少年兵の撃つ快楽
街の足裏が沈みゆくゆく蟻地獄
万歳の弱者うっとり夕焼けたり
笑い茸美人キリキリ舞わせけり

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
しばらく体調を崩していて
血液検査や心電図、レントゲン、腹部エコーで
診てもらったりしたが
結局、元の症状の原因は判明せず
(あとは、胃カメラを飲んで
腫瘍マーカーでもやってもらって
何も異状がなかったらOkかな)
フォアグラ状態、脂肪肝になっていますよ~
と言われただけだったー 

息子に合わせた食事ではやはり
高たんぱく高脂質になり、よくないので
自分だけは質素な食事をしようと決心した。



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