続・知青の丘

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小林たけし句集『裂帛』(2022年6月、本阿弥書店)

2022-07-02 07:50:20 | 俳句


初学の2012年から2021年の
10年間の句業のうちから
500句が収録されている。
その多くが、
人生における格言めいた句や教訓めいた句であり
厳しい言い方をすると、
既視感のある句があふれていて新鮮味がない。
しかし別の言い方をすると、
じゃんけんで決まる転生花野原  たけし
晩学に小さき応え冬苺      〃
裂帛の少女の声や寒稽古     〃
のように、
一般的に共感される句が多いということになる。

拝受拝読していながら
こんな言い方をすると失礼かもしれないが
それではわたくし的には面白くないので
そうではないような句を選んでみた。

俳句へのかかわり方に正解は無く、
十人十色。
それぞれに尊いことは言うに及ばず
ということは強調しておきたい。

小林たけし句集『裂帛』(れっぱく)から10句抄
42,青踏むや地図の折れ目に摩崖仏
46、花ぐるい国を貫くジャパネスク
66,念仏の色は血の色曼珠沙華
81,蝌蚪の夢赤い金魚になっている
84,しばし止む地球の自転蟬の羽化
88,梅雨寒や腑分けみたいな形見分け
97,幽霊に謝りたくて鏡割る
123,臥龍梅ひと花ごとに身を削る
164,涼新たありったけの靴磨く
184,霜の夜抱くには遠き膝頭

昭和18年生まれ。
生涯に一度の句集という。
平成25年(2013年)「遊牧」入会。
序文と帯は、「遊牧」主宰の塩野谷仁。

ブログUPを以って
御礼とさせていただきます。
ありがとうございました。



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