続・知青の丘

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『We』第7号「この一句」欄より

2020-07-11 16:22:21 | 俳句
                        
混沌と水澄む胎児瓶の中          竹本 仰
〈In chaotic and clear water unborn dreams and cast adrift〉
(淡路島在住の語学教師ウォルター氏訳)

「2013年晩夏、神戸にて、友人・西村洋一氏の写真展の、ヴェトナム・ホーチミン市、ツーユー平和村所蔵の先天奇形嬰児標本の写真を見て」と前書のある句。
掲句は、西村氏がヴェトナムにて出版予定の『ヴェトナムへの愛 Pray for Viet Nam 』の中に収録されるそうだ。
これは、胎児性水俣病患者の姿、更には有機水銀に侵された漁民の思いとも重なる不条理の光景である。ベトナム現地民の受難と共に見えてくる「混沌と水澄む」。
わが郷土に起こっている前代未聞の事態に対する混沌とした把握と、健康な身体と健全な水の色と匂いのする海さえあれば何も要らないという水俣漁民の純心さと。受け入れ難い学術用となる瓶の中での揺蕩いは、奪われた胎児の将来のことまで思い至される。いつの世も世界のどこに住もうとも、犠牲を強いられるのは無辜の民。
 竹本氏によれば、ツーユー平和村は、例のベト、ドクの双生児がいた、あのヴェトナム戦枯葉剤被害者小児関連の施設のこと。
西村氏は、そこで十五年以上ボランティア活動をしながら、ヴェトナム各地の枯葉剤の跡地を巡回して、その被害者と思われる方々の家族と接し、写真と文章でその様子を伝えているということである。    (2018年10月 加藤知子記)

(包み紙)

竹本仰さんは、この句を成すのに4~5年を要している。
その時の思いや衝撃が深ければ深いほど
一句仕立てるのに時間はかかるものである。

話変わりますが、
雨の止む気配が全くない。
大雨の警戒レベル4相当らしい。
昨日はレベル3だった。
これが金銀ならばねえ~
みんな大金持ちなんだけどー

我が古家は標高約70メートルのところに在り、
周りに崖もなくて
特に心配はないのだけれど
(地震で歪んだのか
今頃になって窓枠の角から水が少し浸み出てきているくらいで)
すでに被災された方々は勿論、
避難されている方々も
先の見えない不安や疲れでいっぱいだろうなと・・・
お見舞い申し上げます。

きょうは、家の者がコーキング剤(材?)を買ってきたので
雨が止んだら補修予定。


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雨あがる

2020-07-05 00:38:17 | つれづれ


(鬼百合)
100年に一度だか200年に一度だかは知らないが
球磨川の氾濫のニュースには息を呑む。
間近にいたら恐怖で震えていたことと思う。
元来、自然の脅威は人智を超えている。

(浜木綿)
毎年何人か人柱のように呑み込んでから
日本の梅雨は明ける。

(木槿)
都会に住む息子からは
「フランス流紅茶芸術」が送られてきて
私は、上品な香りの温かい紅茶を楽しみ、
初めて食べる紅茶フレーバーのジャムに
わるくない、なんて言ってみる・・・・


被災された方や亡くなった方、救助にいそしむ方には
申し訳ない気もする。
が、
不謹慎だけど、
ひ・と・ご・と
で済んだことに胸を撫でおろす。
そして、これ以上被害が拡大しないように
お祈り申し上げることしかできない。

確か、邦画のタイトルに「雨あがる」があったな。
宮崎美子と誰だっけかあ
寺尾聡だ~
観た後とても爽快感があったな。

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「イラネッチケー」裁判はおもしろい。

2020-07-02 12:01:36 | ちょッと言わせて

6月26日、東京都内の女性が「イラネッチケー」というフィルターを取り付けた、NHKが映らないテレビを自宅に設置して、受信契約を結ばなければならないのかを争った裁判で、東京地裁は女性の勝訴を言い渡したらしい。まだ一審の判決なので、おそらく最高裁で決着となる事案なのだろうが、面白くなってきた。
NHKも威信をかけての必死の闘いを挑んでくるだろう。
「イラネッチケー」は、筑波大学システム情報工学研究科の掛谷英紀准教授の研究室で開発したのだそうだ。
(狭庭の藪の中にいつの間にか
八重のキスゲが咲いていた、昨日)

Yahooニュースのデイリー新潮の記事からの引用部分の記号は“ ”

“――なぜ、そんな研究をしたのだろう。
掛谷:きっかけはNHKの国会中継でした。もう7~8年前になりますが、辻元清美議員(当時・民主党)と中山成彬議員(当時・日本維新の会)が、従軍慰安婦について質問をしました。いずれも誰かがYouTubeにアップロードしたんですが、なぜかNHKは中山議員の質問だけを削除要請したんです。
――13年3月8日の衆議院予算委員会でのことだ。慰安婦問題に対して、先に質問に立ったのは辻元代議士で、「(慰安婦関連の資料に)ただ単に強制するという文字がなかったというだけで、果たして(強制はなかったという)その論理は成り立つのか」という旧日本軍の強制ありきの主張だった。
一方の中山代議士は、「(当時の朝鮮は)警察、ナンバーツーの警部と高等刑事も朝鮮人が務めていた。これらの体制で、官憲の強制連行というのは考えられないんじゃないですかね」と、強制はなかったとする反対の主張だった。そこでNHKは、従軍慰安婦に強制はなかったとする主張のみを削除要請したのだ。 “


13年3月8日の衆議院予算委員会に関するこの記事が事実ならば、政治的中立を守るべき公共放送の役目をNHKは果たしていないことになる。

(何年か前に種を貰ったので蒔いていて)

“――どんな加工をしたのだろうか。 
掛谷:外からは触れぬよう、テレビの中に入れ込みました。そしてアクリル板とアルミ箔を重ねた板で、テレビのチューナーと「イラネッチケー」を覆う枠を作り、その中にエポキシ樹脂を流し込んで固めました。電波を遮蔽するために樹脂の間にはアルミ箔を重ね、その上からさらに樹脂で固めました。例え外そうとしても、テレビが壊れるように加工したわけです。 
――ガッチガチである。 
掛谷:でも、何とかNHKを映すことができないものか、彼らは実験するんですよ。同じ型のテレビと、「イラネッチケー」を購入して、同じような加工をして……。
――NHKはそこまでやるんですか? 
掛谷:そうです。そして、NHK側が我々のマネをして作ったテレビでは、同軸ケーブルをチューナーに近づけると映ると主張しました。ただし、先ほど申し上げた通り、我々はかなり厳しく電波の遮蔽加工もしましたから、同じ実験をしても我々のテレビでは、NHKは映らなかったんです。“

(藪の中にこんなきれいな花が咲くとはね~)

詳しく知りたい方は当該記事を読んでください。

こういう人がいるから、世の中、退屈しなくていいし、おもしろいんですよね。
「イラネッチケー」ってネーミング、ステキです。

我々は、どうあがいたって、物事の全容を知ることはできないとしても、
一体どのくらいの事実を知ることが
できている(できてきた)のだろうか。


*他の方のブログで分かったのですが、
「八重のキスゲ」は「ヤブカンゾウ」という名前のようです。
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