授業で「うつ病予防」
宮崎大教授ら小中学校で実践 対人スキルなど物語形式で 2008年12月21日(日)10:30
児童・生徒のうつを予防する学校の授業に、宮崎大学の佐藤正二教授(臨床児童心理学)たちのグループが取り組んでいる。学校を休みがちになるといった、うつ症状を示す子どもの多くが対人関係でつまずいていることに着目。
人間関係を壊さず誘いを断る対話技術や、マイナス思考に陥らないようにする考え方などを物語形式で学ぶ。
授業を受けた子どもには「うつ傾向」が緩和する例も出ているという。 この予防授業は2004年、グループの指導を受けた宮崎県の小中学校の学級担任が学級活動や道徳の授業で始めた。
例えば「友達にあいさつしたのに返事がなかった」と落ち込んだ子どもの依頼を受けた探偵が、実は「嫌われている」のではなく「聞こえなかっただけだった」ことを突き止めるという物語を題材に、物事のとらえ方次第で人の気持ちは大きく変わることを伝える。
また自習中に騒ぐ友達への注意の仕方などを、班ごとのロールプレー(役割実演)を通じて体験的に学習する。
これまでに小・中学校8校で実践。うち1校は以前、「独りぼっちの気がする」「怖い夢を見る」といった質問に「はい」と答えるなど「うつ傾向がある」と判断された児童が24%いたが、授業後は17%に減った。「困ったことがあっても自分の力だけで何とかしなくてもいい」と考える割合も、5割強から8割近くにまで増えるなどの効果があった。
佐藤教授らが2年前、同県内の中学1、2年約330人に行った調査で、軽度も含む「うつ病」の割合は4.9%だった。佐藤教授は「大勢で遊ぶ機会が減った今の子は、昔は自然と習得した他人とのつき合い方が身につかないケースが少なくない」と話している。 =2008/12/21付 西日本新聞朝刊=
人間関係の築く方法が下手になってきたなと
感じさせる世の中です。
子どもだけでなく、大人でも同じようなものです。
ママ友に無視されたとか、仲良く出来ないと
少々のことで、すぐ悩む、精神的におかしくなるという
ガラスのような、心を持った人が増えて
恐ろしいです。
子どもにもマイナス思考ではなく、プラス思考という
心臓に毛が生えるような、強さがないと
ちょっとしたきっかけで、ウツになったりしても
困るでしょう。
子供同士のケンカで、親が怒鳴り込むような
過保護なのも問題だろうと思う。
大学の先生が人間関係の対処法を教えるように
なるという世の中は、怖いなと思う。