「花が咲かいないね」の私の一言で爺は気分を悪くして、捨て台詞が飛び散った。あの金木犀だ。
ただ他所様より少々遅かっただけだったのに、そんなことで嫌な思いをすることはなかっただろう。
あの時「遅咲きかも知れないよ!」とか「 待てば海路の日和あり 」とでも言ってくれたら嫌な思いをしなくて済んだのに・・・・
疎らでもちゃんと花が咲いたよ。香りもするよ。
今年もよく咲いてくれてありがとう!
朝歩行はいま中止している。咳が止まらない、熱はないが体中がだるい。一年に1回は風邪で寝込むがバカでも風邪はひくのだよ。
爺にもう料理は教えないことにした。向き不向きがあるというが、台所仕事は全然向いていないとわかった。きっと5ヶ月間仕方なしに台所に立っていたのだろう。
お粥のつくり方も煮物の種類もたくさん教えてあげたのに、今回私が寝込んでその成果はゼロだった。
ある日「お昼のお弁当を買ってこようか」と聞きに来た。
「喉が痛いのでお弁当は食べたくない」・・・・・「じゃあ俺はパンを食べるから・・・」で終わり。
夕方になり18時頃なにか少しお腹もすいたが、爺はなにしているんだろうと一階に降りていくと何と!なんと!卵かけごはんを一人で食べようとしていた。冷蔵庫には食材はいっぱい入っているはずなのに 何たることか!ガックリ!
「あなたも夕飯食べるの?」 エッ! 「昼食を食べてないので少し何か食べておかないと・・・」小声で答える。
料理を教えた意味がないじゃん! お粥のつくり方も教えたじゃん!言いたいことは山ほどあるがやめた。
うどんかラーメンなら喉ごしがいいと思い作り始めると、作るんなら一緒に俺にも作ってくれ とのたまう。
何も言えなかった、言っても仕方ないこととわかっているから 黙ってラーメンをすすった。
料理以外のことは自分の部屋の掃除、庭の草取り、昨日は自転車の掃除までしているのであまり文句は言えないのかもしれない。