スーパーマーケットで、タラコ cod roe の缶づめを見つけて買ってきました。
200gで3ポンドちょっと、は缶づめにしてはかなり高価です。490円ぐらいですね。(夫に内緒です)
圧縮した pressed 文字通りcod (タラの一種)の卵 roe は コッド・ロウ・ケーキ cod roe cake とも呼ばれていて、なかなかの珍味です。
底に貼り付いている小さなカギに缶表面の出っ張りをひっかけてクルクルまいてパッカンと開いた缶からでてきた...
つるんとピンクのタラコ65%(その他、スターチ、植物油、塩などが混ざっています)のケーキ!
1か月ほど前に、用事があって行ったマンチェスターのタウンセンターにある、知る人ぞ知る名物のフィッシュ・マーケットで実は本物の生のタラコを1本買って、タラコご飯とタラコのおにぎりを作ってひとりで食べたのです。
夫は鳥肌が立つほど嫌いだそうですから(と言っても生まれてから一度も食べたことがないそうですし、一生涯食べるつもりもないそうですが)一人キッチンにこもって調理、賞味しました。おいしかった~です。
スーパーマーケットでも売られている缶詰でも同じようにタラコご飯にして食べられるのかな、と思ってためしに買ってみたのです。(後述)
フィッシュ・マーケットに関しては、そのうち記事にするつもりです。
英国では、厚くスライスしたコッド・ロウ・ケーキに小麦粉とパン粉をつけて油で揚げてチップス Chips (ポテト・フライ)と食べることがあるようです。
コッド・ロウ・ケーキのフライはスコットランドやイングランドの一部の地方の海辺のレストランやフィッシュ&チップスレストランで食べられるそうです。
コッド・ロウ・ケーキを食べる人がいることを知っている人は多いと思いますが、イングランドの私の周りで食べた人は(ほとんど)いないんじゃないか...と思います。
生のタラコの見た目のおぞましさ薄気味悪さは何日も悪夢を呼び起こすほどショッキングなものであろうことは、英国に長く住んで英国人の生理感覚をよく理解している私には痛いほどよくわかります。
香ばしくあぶったタラコの粒のシャリシャリした食感もたいていの英国人にはかなりな嫌悪感だろうと推察できます。
その点、コッド・ロウ・ケーキはツブツブ感をかなり紛失していて、(私には物足りないのですが)英国人に受け入れられる口当たりなのでは?
真ん中のあたりを四角くスライスして朝食の目玉焼きに添えて...
コンビーフやスパム Spam (圧縮した缶詰のハム)のスライスのようにフライパンでこんがり両面を焼いてみました。
切った表面にはかすかに卵のツブツブが見てとれますが、舌触りはなめらかです。
う~ん、完全にタラコの味!
バランスよく、すでに調合されていた塩味が絶妙でした。
その前日に、タラコご飯にして食べようと思ってコッド・ロウ・ケーキをフライパンで乾煎りしてみたのですが、まったくほぐれませんでした。
しかたなく、ボロボロに潰してご飯にパラパラまぶして食べました。味はとてもよかったのですが、食感に大いに難ありでした。
日本に行った時、コンビニエンスストアで焼きタラコのおにぎりを喜んで食べた娘におにぎりを作ってやって食べさせてみました。
「なんかへんな食感 weired texture だけど、悪くない」と言って食べてくれたのですが夫が「コッド・ロウだぞ、コッドの卵だぞ~」とばらしてしまいました。ぎょっとして食べるのをやめた娘です。
学生寮に帰ってからのお夜食によく大好物のシャケのおにぎりを持たせるのですが、今回は趣向を変えてコッド・ロウ・ケーキのおにぎりをいくつか作ったのに夫が余計なこと言うから!(実はそれでもアイスクリームのプラスチック容器に詰めてサラダと一緒に無理やり持たせましたが!!)
コッド・ロウ・ケーキはタラコまぶしご飯より、タラコのおにぎりを作るのに適しています。簡単に丸くまとまるので、梅干しのようにおにぎりの中に丸め込めました。
...まだ半分残っています。さあ、どうやって1人で食べようかな。
シャケのおにぎり、煮魚、たことか大好きで、刺身もなんとか食べるうちの娘も、魚の卵だけはやはり苦手なようです。なぜでしょうね、食感でしょうか。魚は大好きなうちの旦那(オーストリア人)などはもう、言うにも及ばずです。
うちの方で時々見かけるTaramoサラダという、パンに塗るスプレッドのようなのがあって、あれはタラコではないかと思っていたのですが、どうもそのようです。未だ食べたことはないのですが、ギリシャ、トルコあたりの料理(?)のようです。
それと...ポルトガルでタコや名物サーディンの缶詰を買った時、機内持ち込み不可で没収になりました...!
3泊程度のヨーロッパ内の航空便だとお得な機内持ち込み手荷物のみで旅行することが多いですよね。あれ、缶詰ダメなんですよね。ワインなど瓶ものがダメなのはわかるのですが。
お土産用のスーツケースをお忘れなく。
タラコのスプレッドと言えば、Ikeaのスェ―デン食品店が、青い金属の昔のハミガキみたいなチューブに入ったのを売っています。金髪の男の子がおいしそうに食べているレトロなイラスト付き。あれはパンに塗って焼いて食べるようです。
量が多くて一人では食べきれないので買ったことはないのですが興味津々です。
ギリシャ、トルコも海洋国ですよね、遠く離れたスェ―デンと似たような文化があるのですね。Taramoサラダって聞いたことないです!英国ではギリシャ・トルコはホリデーの人気筆頭地なのですが、行っても興味ないものは文化として持ち帰らないようですね。食べてみたい!
追記ですが、スーパーマーケットチェーン、セインズベリーが冷凍食品のチキンキエフの名前をウクライナ支援の気持ちを込めて永久にチキンキーフに改称すると発表して、フェースブックで配信されたニュースでは多くの大笑いマークがついていました。
新名称のチキンキーフ買ってきて食べるのを楽しみにしています。