イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

娘の付き添いは口実でまた行ったマンチェスター、意外と人出が少ないクリスマス・マーケット他

2022年12月21日 06時01分10秒 | マンチェスター

昨日、月曜日にまたマンチェスターに行きました。

 

今回は娘と2人で。

前回のストックポート日報 記事には日中気温が1℃前後の厳しい寒さの続く一週間の様子をお伝えしてきましたが、一転、一昨日の日曜日に続いて12℃ 前後の春先のような、穏やかな天気でした。セーターの上に、綿のレインコートを着て出かけました。(念のため、リュックサックにはウールのストールも入れて行きました)

今回の用事は、娘の「血液採取」です。

 

ご心配なく、病気ではありません。

ショッピングセンター内に国家医療サービス、NHS の診療所があります。そこで営業しているNHS 提携の私営ジェンダー・クリニックの予約が入っていたのでした。

ホルモン治療に先立つ「健康診断」のための血液検査です。

NHSには、男の子として生まれた娘に私がつけた日本の男の子の名前を捨てて自分で選んだ英語の、女性名で登録されていました。

カウンセリングやら、(もし家族など周辺と問題があれば、提供してもらえるらしい問題解決のための)セミナーなど、2年以上のパンデミックですべて無期延期に。いきなり治療が始まるのかと不安に思っていたものの、とりあえずは総合健康診断が先だそうです。私たち親は本人が望む治療に全く異存はありません。NHSが提供するセッション、療法全て無料ですし。

だーれもいない広い待合室はサウナのように暑かったのです。この暖房費高騰のおり、英国全土でNHSの医療従事者がインフレ物価に見合った賃上げと待遇改善を求めて大規模なデモ(2日目)を決行している時にこの経費の無駄遣い!

待合室で待っている間、私は綿のコートも手編みのセーターも脱いで半袖のティーシャツ1枚で汗をかいていました。

上の写真の、診療所を出たところにあるエレベーター乗り場から見えているロイヤル・エクスチェンジ the Royal Exchange です。

綿織物の相場を決める大交易所だった建物です。現在は中2階のだだっ広いエリアには劇場、カフェ、画廊、売店が、道路に面した地階にはズラッとならぶ店舗があります。上階は貸しオフィスです。

マンチェスターは18,19世紀に世界の綿織物取引の中心地だったのです。

ロイヤル・エクスチェンジ反対側の...

高級店(となぜかマクドナルド)が軒を連ねる、セント・アンズ・スクエア Saint Ann's Square に店舗が並ぶクリスマス・マーケット the Manchester Christmas Market 。

天気のよい平日、浮かれてマンチェスターに出てくる口実に特に必要もない付き添いを申し出て、勝手についてきちゃったわけなのです。

先週にも夫と買い物目的できたクリスマス・マーケット、クリスマスの前の週なのにあんがい空いています。

セント・アンズ・チャーチ Saint Anne's Church 外のナティビティ Nativity (キリスト降誕場面)です。

マンチェスターのクリスマス・マーケット名物のジャーマン・ソーセージを食べようよ、と娘を誘ったのですが、断られました。

けっきょくお腹が空いていた私の希望で、マンチェスターのヒップなエリア、ノーザン・クオーターNorthen Quarter の昔からある「朝食カフェ」コーヒーポット Kofeepot で遅い昼食を食べました。

えーっと、その話はまた次に。

ノーザン・クオーターの写真も撮りました。

 

クリスマス・マーケットのもともとに本拠地、アルバート・スクエア Albert Square は背後のマンチェスター市庁舎 Manchester Town Hall(ネオ・ゴシック建築の自他ともに認める世界最高傑作例です!)の大改装のため、閉鎖になっています。

アルバート・スクエアに例年たてられていた、クリスマス・マーケットのシンボル、メルヘンチックな人形がまわる風車塔とヴィクトリア女王の銅像です。

今年はたくさんのバス路線の始発・終点地であるマンチェスターの表玄関、ピカディリー・ガーデンズ Piccadily Gardens のクリスマス・マーケット会場にたてられていてなんだか寂しそうです。

アルバート・スクエアではドイツの山小屋風のビア・ガーデン等ヨーロッパ伝統のクリスマス風景を盛り上げる舞台装置が盛りだくさんでメルヘンチックな木製の風車も雰囲気にピッタリはまっていたのですが市電やバスやオフィスビルなどの都会の喧騒の中にポツンとひとつ、かなり浮いて見えました。

 

男の子として育てた娘が女の子になってしまうのに何も違和感はありません。(女の子が実はほしかったのです)

いっしょにマンチェスターでお洋服のショッピングができてとても楽しかったですよ。

 

 

 

 

 

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2 コメント

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犬と暮らせば (浅井洋)
2022-12-21 09:33:16
ワーィ ワーィ  また blogが読める
知らない事が 一杯 書いてある
 こんな 情報って 他には 無いですね
有り難う ございます

 僕が大学で教え始めたのは 多分20年くらい前です その最初の卒業生は今 40才で 独身です
 彼は 裁縫と 料理が 上手で 就職も結婚もせずに 僕の講義を手伝って くれてました
 僕が 引退したので 今 病院の 入院患者さんの朝ご飯つくりを 仕事にしてます

  日本だから 堂々として 居られませんが まったく 僕の大学での 女房役として 活躍してました 英国が 羨ましいです
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浅井さんへ (江里)
2022-12-22 06:14:06
とても興味深い話です。その助手の男性は、自分を女性として認識されているのですか。
今でこそ、日本でも人々の意識が変わってきたと思うのですが、法律が追い付いていないようですね。生まれた時の性と違う性で登録するのは性転換手術をしなければいけないとか?ビックリです。英国では体はそのままで望む性で生きていく人が大勢です。ホルモン治療で、見た目や声はけっこう変えられるそうですし。
その助手の方の幸運を願ってやみません。40歳はまだお若いですよね。まだ人生半分!望むように生きていけたらいいですね。
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