いよいよ今月から十返舎一九。経歴などをウイキ情報から引用。それによると一九は駿府の町
奉行所同心の子として生まれたらしいです。同心と聞いてすぐに思い浮かぶのはテレビの時代劇な
んかで「八丁堀のダンナ・・」などと半ば揶揄的に呼ばれているあの奉行所の役人のことですが、一
九はそういう家に生まれています。この時代に才能を発揮するには侍社会は窮屈であったのでしょ
うか、やがて一九は版元である蔦屋重三郎方の居候となって戯作者の道へ。浄瑠璃作家、黄表紙
作家などの修業を経た後いろいろいろ苦労もあったようですが37才の時に出した「膝栗毛」が大
ヒット、一躍流行作家になります。
「版元の者が身辺にたえずまとわりついて原稿が仕上がるのを待って持ち帰っていた」といゝますか
らすごい人気作家であったことが分かりますが、その背景には庶民レベルの購買力の向上、就中
寺子屋などの普及による識字率向上に負うところが多かったと言えるでしょう。寺子屋の文字教育
の中心は「変体カナ」と「崩し文字」でしたから現代人が「古文書教室」で勉強している内容と同じも
のです。ですから、われわれは江戸時代の寺子屋のおさらいをしているということになります。
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