古文書を読もう!「水前寺古文書の会」は熊本新老人の会のサークルとして開設、『東海道中膝栗毛』など版本を読んでいます。

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挿絵の怪・・・解決しました。膝栗毛 発端6

2016-01-29 13:49:27 | 膝栗毛発端

 先に「膝栗毛 発端5」の記事で挿絵の向が反対では…?と疑問を呈しましたが、ひょんな事から疑問がとけました。と言っても若干の疑問は残りますが、妥協できなくもないです。

 これは馬に乗る前の絵ですね、鼻之助が弥次郎兵衛に「あの馬に乗せてくれ・・」とせがんでいるように見えます。馬子は「帰り馬だ、安くしますぜ‥」などと云っているようです。疑問がすっきりと晴れないのは鼻之助・弥次郎兵衛が江戸の方向から歩いてきているように見えるからです。

 これが「発端5」の絵です。これだとはっきり西に向かっていますが、上の絵は方向が定まっていないので、妥協の余地があるわけです。

 ところでひょんな事とはですね。会員の平井さん(ネコの動画の製作者)が膝栗毛学習にあたって、参考のために活字本をヤフーのオークションでセリ落とされたそうです。その本にある挿絵が上載のものですが、膝栗毛は板行の度に挿絵も替わっていたことがこれで分かります。平井さんからその本を借りてコピーも取らせてもらったのですが、なかなか立派な装幀の本でした。

 新書版くらいの大きさですが、分厚く背文字・表紙文字には金箔が塗り込まれています。蓮の絵に雁のような鳥をあしらった表紙絵にも金箔が施されてあり、重厚な印象をあたえる本です。奥付に昭和10年発行、非売品、有朋堂とありました。

 

 

 

 


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