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晴れました。この11月の天候の悪い最中、一瞬の晴れ間を利用しての建て方です。
昨日と本日と晴れが続いたのは奇跡に近い!
そして、この2日間で、奇跡的な土台から屋根掛けまで終了してしまったこと・・
本当に、ここのお客さんの精進の良さに尽きます。
増築部分は、普通の作りでもいいのでしょうが、あえて、伝統木組みにしました。
本体が伝統構法で、増築部分が普通の在来なんて、考えられない!
こんなにこだわらなければもっと、はやく刻みや工事は進んだのでしょうが・・
少しでも長く持たせたい・・その一心です。
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土台敷き
既存部分と新築部分をつなぐようになります。
まだ全容は明らかになっていません。
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シートをめくって、既存部分との取り付け部を細工します。
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取り付け部分は、パラペットの形状をしています。
ここに屋根が取り付きます。
新築部分の下屋が、玄関まで長く延びる形になります。
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柱を立てているので、おおまかな感じがつかめます。
手前の駐車場スペースで取り付け部分の加工を行っています。
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青い空に映える昇り梁
取り付け部分は全て昇り梁です。
左側は既存部分に設置したパラペットに取り付き、
右側は新しい部分の屋根を支えます。
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昇り梁が並んだところ・・
向こう側に新しい家が見えます。
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柱と梁と青い空・・
まるで空中宮殿へでも来たようです。
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柱のホゾ穴から覗く、青い空・・
向こう側に柱のホゾに開いた込み栓の穴。
絵になりますな~。
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面積は小さいとはいえ、立派な木組み・・
大工も力いっぱいたたかねば入りません。
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昇り梁の上に軒桁を載せます。
向こう側の新築部分とぴったり合わさります。
下屋が連続した形にするために、
あらかじめ、新しい方の下屋に仕口を伸ばしておいて、
そこに今回の桁を取り付けています。
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軒桁が終了。
梁の上に桁が載る構造を「折置き(おりおき)」といいます。
丁度、この時間に、昔、当社で働いていた大工のK氏が通りかかりました。
第一線を退いていても、この造りを見て、昔の家作りを思い出だしたようです。
「俺が小僧のころは、こういうやりかただった。
こういうつくりならば、地震が来てもだいじょうぶなんだ」
大工から懐かしがられる家づくり・・
大工が憧れる木組み・・
それが伝統構法なのです。
昔からその土地その土地の気候風土、地震を経験してきた大工の手によって、改良に改良が加えられ、今の形になっている。
何百年もの間、磨き上げられてきた技術で、もっともその土地の環境に適した家づくりです。
山の木をそのまま移用でき、運搬のエネルギーも最小限で済むエコ住宅でもある。
弱い材料も組み合わせることで強くできる。
往年の見知らぬ職人たちの知恵と技の結晶・・・
そういう日本の伝統文化を継承するのも私の使命。
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屋根の構造ができつつあります。
奥に新築部分が見え、そこから長屋根が続く感じがわかります。
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桁と桁を継ぐ「追っかけ大栓継ぎ」。
金輪やしり挟み継ぎに似ています。
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タルキを並べます。
タルキは杉で、60㎜×90㎜です。
我が社ではこれが普通ですが、他はワンランクか2ランクくらい小さいようです。
大きいタルキだからこそ、屋根鼻も伸ばすことができ、
美しいプロポーションを実現できるのです。
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タルキを並べています。
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タルキの上に野地板を敷きます。
野地板は杉の4分板(12ミリ)です。
最近の住宅は合板野地とするのが多くなっていますが、
隙間がないと蒸れて腐ってしまいます。
野地板の場合は、長い間に木と木の間に隙間が出来るので、
そこから屋根の間の湿気を逃がすことで、
屋根に面した木部の蒸れを防止します。
水平剛性は合板に比べて落とりますが、
小屋組みをがっちりすれば良いだけのことです。
本日はここまで・・
明日は曇りのち雨の予報ですが、屋根が塞がってしまえば、もうこっちのもの!
何とか難関をクリアです。
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