住みこみ*著書:『住みこみ』(2007年/ラトルズ刊) 戸田家の一年を写真とエッセイで綴った本のタイトルです。

人の暮らしは時間と共に変化します。それを調整しつつ自在に手を入れられる、ゆるやかな設計を心がけています。

庭と窓辺

2009-05-01 19:11:49 | インポート
(建築中の住宅にて)

建築中の住宅の窓から見える遊歩道です。新緑の中を、気持ち良さそうに散歩をしている人が見えます。

設計の仕事をしていて、いつも気になるのが「窓」の存在です。

以前、ある人が「お気に入りの窓辺で、お気に入りのアンティークの椅子に座って読書をしたいんです」と言ってました。

「窓」はサッシ自体のことで、機能性に優れた商品がとても多くなっています。しかし、窓枠を含んだその「窓」とその周辺の空間を「窓辺」であるとすれば、その「窓辺の表情」とでもいいましょうか?「窓」自体の形ももちろんですが、窓周りの納まりや質感や色やまたそのボリュ-ムでその表情は変わってきます。サッシのラインナップが多い割には、実はいつも苦労するところなんです。

(上げ下げ窓)

そして窓からは光が入ってきます。風も入ってきます。鳥の声や葉っぱの音、花の香り・・・それらが気持ちいい、その家ならではの「窓辺」とは?私の設計のテ-マのひとつなのです。これも庭好きであるがゆえですかね?