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11月21日の社説は・・・

2018-11-21 05:55:40 | 社説を読む
中日以外はゴーン会長逮捕でしょう。

朝日新聞
・ ゴーン会長逮捕 企業統治の不全の果て
・ 再エネの普及 地域との共生に配慮を

読売新聞
・ ゴーン会長逮捕 権力集中が不正を招いたのか(2018年11月21日)

毎日新聞
・ ゴーン日産会長逮捕 長期独裁の大きなゆがみ
・ 財政審議会の意見書 借金まみれの平成の教訓

日本経済新聞
・ 私物化で地に落ちたカリスマ経営者
・ 医学部の入試指針を順守せよ

産経新聞
・ 国連強制失踪委 「反日宣伝」の撤回を迫れ
・ ゴーン会長逮捕 日産の統治不全も深刻だ

中日新聞
・ 日産の企業統治 権力集中だけが原因か
・ IT強国・中国で考える(6) 経済が矛盾を押し流す

※ 全社がゴーン社長です。

朝日です。
「国際的大企業のカリスマ経営者が、長年不正を働いていたとして社内から告発され、東京地検特捜部に逮捕された。驚くべき事態である。

 日産自動車は、カルロス・ゴーン会長とグレッグ・ケリー代表取締役に重大な不正行為があったと発表した。有価証券報告書にゴーン会長の報酬を実際より少なく記載していたほか、会社の資金を私的に使っていたという。特捜部によると、過少記載は50億円にのぼり、金融商品取引法違反の疑いがもたれている。」


読売です。
「ゴーン容疑者は1999年、提携先の仏ルノーから経営危機にあった日産に送り込まれ、経営再建計画「日産リバイバル・プラン」をまとめ上げた。

 主力の村山工場(東京)閉鎖や、約1万8000人の人員削減を含めた大規模なリストラを実施して1兆円のコストを削減した。「コストカッター」の異名を持つ。

 2000年に社長に就任し、業績のV字回復をほどなく果たした。05年にはルノー社長を兼務し、三菱自動車を傘下に収める16年の再編劇も主導した。

 権限の過度な集中が、不正を招いたと言えるのではないか。西川広人日産社長も記者会見で、「長年のゴーン統治の負の側面と言わざるを得ない」と釈明した。

 執行役員らが司法取引に応じたのは、不正行為をこれ以上、容認できないとの判断からだろう。」


毎日です。
「日産の報酬は毎年10億円前後に上り、株主らから高すぎると批判が上がっていた。逮捕容疑によると実態はその2倍にも達していた。

 会社は株主だけのものではなく、ましてや取締役のものではない。

 ゴーン容疑者はかつて、高額報酬批判に対して欧米の企業の例を持ち出し、「グローバル企業はグローバル市場の基準で報酬を支払う必要がある」と言い放った。そうしたおごりが今回の事件の温床になったのではないか。」


日経です。
「日本の企業トップの犯罪は私利私欲によるものは少なく、かつての山一証券が典型だが、組織の体面や存続を優先するあまり、過去の損失を隠蔽するなど一線を越えてしまうケースが多かった。

一方、米欧では粉飾決算の末に破綻した米エンロンのように、経営者の「私腹を肥やす」型の不正が目立つ。ゴーン会長の容疑は後者の系譜に属するだろう。

こうしたトップの暴走を防ぐには、2重、3重の監視体制が要るが、日産の実態は逆で、ゴーン会長に権限が集中していた。

社外取締役は今年春まで1人だけで、独立した指名委員会もない。経営のお目付け役ともいえる筆頭株主は仏ルノーだが、ルノーの最高経営責任者をゴーン会長が兼任しており、監視の目が届くはずもなかった。」

ただ功績にも触れています。
「ゴーン会長の功績にも触れたい。最後は残念な結果になったとはいえ、その傑出した指導力があったからこそ、破綻寸前だった日産は復活できた。しがらみにとらわれない系列破壊や生産能力の削減など、ゴーン日産の軌跡に私たちが学ぶべき点はなお多い。」


産経です。
「西川広人社長は「長年のゴーン体制の負の側面だ」としたが、トップの不正を見逃してきた組織としての責任も重大だ。報酬を含めた決算を承認してきた取締役会は機能していたのか。個人依存の経営から脱しなければ、ブランドの回復などおぼつかない。

 日産とルノー、三菱自動車の3社の会長を務めるゴーン容疑者が不在となれば、今後のグループ経営にも影響を与えよう。ルノーの大株主は仏政府であり、同社と日産の統合を目指す動きもある。両社の関係には注視が必要だ。

 今回の逮捕は世界の自動車産業に衝撃を与えた。海外から注目を集める事件だけに対外的にも丁寧な説明を尽くし、無用な混乱や誤解を招かぬように心がけたい。」



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