ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第2番ニ短調 作品44 (スコア付き)
マックス・ブルッフ: ヴァイオリン協奏曲第2番ニ短調 作品44 (スコア付き)
作曲年代:1877年 ヴァイオリン:イツァーク・パールマン 指揮:ズービン・メータ 管弦楽:イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団
00:00 第1楽章 Adagio non troppo (ニ短調 – ニ長調) 11:14 第2楽章 Recitativo: Allegro moderato (変ロ長調) 14:47 第3楽章 Finale: Allegro molto (変ロ長調 – ニ長調)
マックス・ブルッフ (1838 – 1920) は、ドイツのロマン派作曲家である。82年の生涯で3つの交響曲、ヴァイオリン協奏曲、オペラ、合唱曲などを残しており、その作風はヨハネス・ブラームスに代表される新古典主義に一貫している。とりわけ旋律性に長けており、親しみやすく抒情的な旋律が、現在でもなお多くの聴衆を魅了している。 《ヴァイオリン協奏曲第2番ニ短調》は、《第1番ト短調》の完成から約10年後に完成された作品で、パブロ・デ・サラサーテに献呈された。1877年11月4日にサラサーテの独奏、ブルッフの指揮で初演された。《第1番ト短調》よりも演奏機会に恵まれないのは、出版社が総譜とパート譜を購入した者のみに公開演奏を認めるという制約を課したことや、前年に初演されたブラームスの《交響曲第1番ハ短調 作品68》の人気が尾を引いていたことが原因とされている。 楽章構成は伝統的な3楽章形式だが、第1楽章はアダージョ、第2楽章は第3楽章への序奏ともいえるレチタティーヴォと、慣例通りではない。第1楽章は葬送行進曲風の主題が特徴で、短調の雰囲気を残しながらニ長調で消えるように終止する。第2楽章は変ロ長調で、約3分と短く第3楽章に切れ目なく続く。第3楽章はスケルツォ風の軽快な楽章で、第2楽章の動機が用いられている。コーダはヴァイオリンの技巧が畳みかけるように演奏されてニ長調で終止する。