マーラー:交響曲第6番『悲劇的』(スコア付き)
グスタフ・マーラー: 交響曲第6番『悲劇的』(スコア付き) 作曲年代:1903–1904年 指揮:ミヒャエル・ギーレン 管弦楽:南西ドイツ放送交響楽団
00:00 第1楽章 Allegro energico, ma non troppo. Heftig, aber markig. (イ短調) 24:59 第2楽章 Scherzo: Wuchtig (イ短調) 39:32 第3楽章 Andante moderato (変ホ長調) 54:15 第4楽章 Finale: Allegro moderato – Allegro energico (イ短調)
1902年3月、グスタフ・マーラーは18歳年下のアルマ・シントラーと結婚、翌年までに2人の娘が誕生するなど、幸せの絶頂にあった。そのような中で《交響曲第6番》が作曲された。 この交響曲の特徴は楽器編成の拡大である。とりわけ打楽器は、ハンマー、Herdenglocken(遠くで放牧されている群れから鳴っているのを模倣した複数のカウベル)、Tiefes Glockengeläute(遠くに配置された音程の低い複数の鐘)など、特徴的なものが指定されている。ハンマーに関しては、楽譜上で以下のように注釈されている: Kurzer, mächtig, aber dumpf hallender Schlag von nicht metallischem Charakter (wie ein Axthieb)(短く、力強く、しかし鈍く響く非金属的な打撃(斧の一撃のような)) 「ハンマー」という楽器は存在しないため、ハンマー打撃用の特注の箱が製作されることがある。打撃回数は版によって異なるが、最終版が2回であるため、そのように演奏されることが多い。 初演は1906年5月27日、エッセンの全ドイツ音楽協会音楽祭にて、マーラー自身の指揮によって行われ、成功を収めた。一方、楽器編成が拡大されすぎているとの批判もあったようである。 『悲劇的』の標題であるが、マーラー自身がそのように呼んでいたかは不明である。1907年1月4日のウィーン初演のプログラムには、"Sechste Sinfonie (Tragische)" と書かれているが、それ以外で「悲劇的」の文字を探すことは難しい。