マーラー:交響曲第3番 (スコア付き)
グスタフ・マーラー: 交響曲第3番 (スコア付き) 作曲年代:1896年 メッゾ・ソプラノ:コルネリア・カリッシュ 合唱:ヨーロッパ合唱アカデミー 児童合唱:カルヴ・アウレリウス少年合唱団 管弦楽:南西ドイツ放送交響楽団 指揮:ミヒャエル・ギーレン 【第1部】 00:00 第1楽章 Kräftig, Entschieden (力強く、決然と) (ニ短調 – ヘ長調) 【第2部】 35:30 第2楽章 Tempo di Minuetto. Sehr mässig (メヌエットのテンポで、きわめて穏やかに) (イ長調) 45:15 第3楽章 Comodo. Scherzando. Ohne Hast (コモド・スケルツァンド 急がずに) (ハ短調 – ハ長調) 1:03:43 第4楽章 Sehr Langsam. Misterioso. Durchaus ppp (きわめてゆるやかに、神秘的に 一貫してピアニッシシモで) (ニ長調) 1:13:09 第5楽章 Lustig im Tempo und keck im Ausdruck (快活なテンポで、大胆な表出で) (ヘ長調) 1:17:36 第6楽章 Langsam, Ruhevoll. Empfunden (ゆるやかに、安らぎに満ちて、感情を込めて) (ニ長調)
マーラーの9つの交響曲のなかで最長のこの作品は、作曲者が36歳の1896年、ドイツ南西部のシュタインバッハで作曲された。1892年から作曲されていた《歌曲集『少年の魔法の角笛』》が引用されており、同様の経緯を持った《交響曲第2番》《交響曲第4番》とともに「角笛3部作」と呼ばれる。 全6楽章で構成され、第1楽章が「第1部」、第2楽章以降が「第2部」とされる。当初は第7楽章が構想されていたが、これは《交響曲第4番》の第4楽章に転用されている。各楽章には以下のような標題が付けられていたが、誤解を招くとしてマーラー自身が削除している。 第1楽章「神(パン)が目覚め、夏が行進してくる」 第2楽章「野原の花々が私に語ること」 第3楽章「森の動物たちが私に語ること」 第4楽章「夜が私に語ること」 第5楽章「天使たちが私に語ること」 第6楽章「愛が私に語ること」 全曲初演は、1902年6月9日にドイツのクレーフェルトで開かれた全ドイツ音楽連盟の音楽祭において、マーラー自身の指揮によって行われた。 楽器編成は、4管編成の管弦楽にアルト独唱・児童合唱・女声合唱を加えた大規模なもので、声楽は第4・5楽章で登場する。第4楽章の歌詞はフリードリヒ・ニーチェの「ツァラトゥストラはこう語った」から、第5楽章の歌詞は「少年の魔法の角笛」から取られている。 第1楽章にはヨハネス・ブラームスの《交響曲第1番ハ短調 作品68》の第4楽章第1主題に似た主題が登場する。マーラーは作曲当時、最晩年のブラームスを訪ねており、大きな影響を受けたとされる。マーラー自身は明言していないが、ブラームスに対しての何らかの意図があったのかもしれない。