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「ウィーンフィル 魅惑の名曲」聴き直し -23-シンフォニエッタ

2021-11-10 06:30:32 | 音楽雑感&関連サイト

小学館ウィーンフィル魅惑の名曲 vol.23ヤナーチェク シンフォニエッタを聴き直しました。



ヤナーチェクシンフォニエッタは、個人的に思い出深い曲です。

ある学校が吹奏楽コンクールの全国大会で演奏し、「これだ!」と思って、すぐにその学校に連絡を取り、楽譜を取り寄せた曲だからです。

吹奏楽コンクールの自由曲はどうやって決めるかって?

中学生の吹奏楽部は、その時々のメンバーによって毎年音が変わります。
その個性が、最も浮き出る曲を探すのです。

その年は、上手いトランペットが3本そろい、フルートのソロで聴かせられる子がいたので、この曲を選んだのですが・・・・。

ヤナーチェクはチェコを代表する作曲家の一人です。

チェコといえば、ドボルザークやスメタナでは?
そう、彼らは西部ボヘミア。
ヤナーチェクは、東部モラヴィアの出身。

実は、ボヘミアの民俗音楽は西洋的、モラヴィアは東洋的な色彩がします。

ある面では、文化的にアジアとヨーロッパの境になっているのです。

それだけに、音楽は唯一無二。
誰にも似ていません。

部分的には、ハンガリーの作曲家・コダーイに似た部分も感じます。

フランスのエリック・サティが個性的なのとは違った個性です。

指揮は、ヤナーチェクを広めたチャールズ・マッケラス


ところで、村上春樹の大ベストセラー「1Q84」のオープニングには、タクシーの車内でヤナーチェク『シンフォニエッタ』を聴くという設定です。

『シンフォニエッタ』は、その後も繰り返し現れます。

女性主人公「青豆」がジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団の演奏によるレコードを聴けば、男性主人公「天吾」が小澤征爾指揮シカゴ交響楽団のレコードをかけるシーンもあります。

通ならば、マッケラス指揮を使ったのに・・・

長大な作品を貫く重要な音楽的要素として、大きな存在感を示します。


目次です。

1 連載エッセイ
ウィーン・フィルをめぐる断章-岡田暁生
vol.23 ウィーン・フィルはいつできたのか(上)

2 連載コラム
マエストロの横顔-諸石幸生
サー・チャールズ・マッケラス チェコ音楽の第一人者

3 音楽エッセイ
ウィーン・フィル 音の小宇宙-木幡一誠
第6回 ウィーン・フィルの響きの秘密

4 基礎から学ぶクラシック講座
作曲家の肖像-ひの まどか
ヤナーチェク

5 基礎から学ぶクラシック講座
曲の情景-ひの まどか
華やかで個性あふれるファンファーレ

6 名曲をより楽しく聴くためのキーワード

 
付録CD

狂詩曲《タラス・ブーリバ》
《シンフォニエッタ》


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