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『アドラー博士が教える子どもの「考える力」を引き出す魔法のひと言』-6-

2018-02-14 05:23:06 | 教師のための指導法
星 一郎『アドラー博士が教える子どもの「考える力」を引き出す魔法のひと言』(青春出版社)を紹介しています。

親向けに書かれていますが、教師にも十分通用するからです。



今日は・・・第2章へ進んでみましょう

第2章 子どもの意見と潜在能力を引き出す「聞く技術」

 親子の会話がみるみる変わる魔法の質問

「今日は学校どうだった?」
「学校は楽しかった?」

皆さん、使っていませんか?
これはどうでしょう。

「今日、学校で何が楽しかった?」

前者なら、「楽しかった。」「別に・・・」
で済んだのが、
後者では、「体育で逆上がりができた」
となれば、
「すごい!いつ練習したの?」と会話が繋げられます。

これは授業も同じ。

そもそも、「今日は学校どうだった?」のように、教師自身がどう答えていいかわからないことを聞いてはいけません。

あまり意味のない投げかけならば、まあOKですが、
解答を期待してはいけませんという意味です。


「学校は楽しかった?」はクローズド・クエスチョンといいます。
「Yes」「No」で済んでしまうからです。
日本語でいうと「質問」にあたります。

一方、相手に自由な答えを求める問いをオープン・クエスチョンといいます。
これは、考える力を必要とします。
「発問」にあたります。


やってみましょう。

「桃太郎は鬼ケ島へ鬼退治に行ったのですか?」
  → クローズド・クエスチョンですね。

桃太郎はどこへ行ったのですか?
鬼ケ島へ何をしに行ったのですか?

  → 「Yes」「No」で済まない、オープン度が入ったよりましな発問です。

桃太郎は何をしましたか?
桃太郎はどのようにして鬼退治をしましたか?

  → オープン度がさらに高まりました。

どんなお話ですか?
  → オープン・クエスチョンです。
   回答の方向性は大きくずれませんが、自由な表現が可能です。

桃太郎の作者は、この話で何を伝えたかったのでしょう?
  → さらにオープンな深い発問です。

「質問」と「発問」が使い分けられれば、教師力中級といえるでしょう。

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