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5月3日の社説は・・・

2019-05-03 05:40:58 | 社説を読む
憲法記念日です。

朝日新聞
・ AI時代の憲法 いま論ずべきは何なのか

読売新聞
・ 憲法記念日 令和の国家像を描く議論を

毎日新聞
・ 令和の憲法記念日に 国会の復権に取り組もう

日本経済新聞
・ より幅広い憲法論議を丁寧に

産経新聞
・ 憲法施行72年 まず自衛隊明記が必要だ

中日新聞
・ 未来の皇室のために 天皇と憲法(5)

※ それぞれ、力のある社説が並びました。

毎日です。
「国会と政府の均衡を取り戻すことが、生産的な憲法対話の近道だ。」


産経です。
「現憲法が制定されてから、日本は幸いにも戦争をすることはなかった。ただし、憲法第9条が平和を守ってきたと考える人がいるとすれば、大きな間違いだ。

 突き詰めて言えば、自衛隊と日米安全保障条約に基づく米軍の抑止力が日本の平和を守ってきたのである。

 抑止力を高めることが現代の安全保障の根幹といえる。これを理解しない陣営は9条を旗印にして、国民を守るための現実的な安全保障政策をことごとく妨げようとしてきた。これはなにも冷戦期だけの話ではない。現在進行形の深刻な問題だ。」

「戦後の学校教育は、普通の民主主義国が国防のため軍隊を持っていることや同盟と抑止力の意義、周辺国の脅威を教えてこなかった。「平和憲法」を金科玉条とする勢力の存在が安全保障に関する国民教育の妨げとなってきた。これがある種の「平和ぼけ」にもつながっていないか。

 「戦力の不保持」を定めた9条2項を削除して軍の保持を認めることが9条改正のゴールだが、その前段として憲法に自衛隊を明記することは意義がある。」


中日です。
「皇位継承の論点はいくつもある。憲法では皇位は世襲で、皇室典範に基づき継承すると定める。典範の一条はこう記す。

 <皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する>

 この規定のため、未来に皇統をどうつなげるかが問題になる。少子高齢化とともに、皇室も男性皇族の減少に直面することになったからである。

 だが、「男系男子」の規定は明治以降のことで、江戸時代までは女性天皇も、天皇に養子を迎えることも許されていた。歴史上では女性天皇が八人(十代)いた。

 古くは推古、持統の両天皇が有名であるし、江戸時代にも二人の女帝がいた。約二百年前に退位した光格天皇は閑院宮家から天皇の養子になり、即位した人だ。

 今回の退位は光格天皇以来で、明治からの終身在位制に一つの風穴を開けた。退位を大多数の国民が支持したからだ。

 もはや「一代限り」で収まらないはずである。退位の自由ができれば、即位しない自由も生まれる可能性はある。時代の動き次第では天皇制の存廃議論もありえる。

 つまり、明治以降の「男系男子」の定めも、時代とともに国民意識が変わり、女性の天皇の容認などに広がるのではないか。男女平等の憲法の下では、ふさわしいとも考えられる。少なくとも天皇代替わりの儀式に女性皇族を参列させないのは時代錯誤である。

 日本国憲法は身分制を含有する。天皇・皇族・国民という三つの身分が存在する。天皇家には特権があるが、その代わり選挙権や職業選択の自由、居住の自由などがない。表現の自由なども、大幅に制限されている。

天皇家に自由の風も
 つまり天皇家は「身分制の飛び地」に住んでいるわけだ。そのような天皇制は曲がり角にきてはいないか。

 当事者である皇室の声に耳を傾けてもみたい。西欧王室より窮屈そうな天皇家にもっと自由の風が吹くだろうか。伝統を傍らに置きつつも、象徴天皇制をどう考え、どう変えるかは私たち国民の側に多くを委ねていよう。」

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