歴史の細道 より お金持ち大名たち
今回の歴史の細道は、『戦国時代のお金持ち大名たち』ついて紹介していこうと思います。
~目次~ 0:00 オープニング 0:29 稼がねば・・・ 1:13 龍造寺隆信 2:25 宣教師も驚いた金満ぶり 4:16 信玄の金山 6:58 まず貯め込んだ父親 織田信秀 9:04 中世荘園制度をいったん白紙に 10:31 一職
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ナレーション：真加藤沙織
脚本・監修：歴史の細道
信長関係を紹介します。
■ まず溜め込んだ父親 織田信秀
信長 秀吉 家康やっぱり天下を取るには 先立つものが必要です。 金さえあればとは言いませんが、まず 金がなくては話になりません。 信長の父親 織田信秀が 尾張の国守護の斯波氏を押しのけ 勢力を拡大。
木曽川に面して 水陸交通の要所となっていた津島を抑え、そこからの税収でひと財産築いたのは 有名な話です。 信秀が 御用商人であった 尾張の国 熱田の 加藤延隆に 諸役免除など 商売上の特権を認めた書状が残っています。 当然、延隆から信秀には、 礼銭が渡され、後々までも 各種の上納金が収められます。 流通拠点や 門前町などの都市を支配すれば、 直接の税収以外に 特定の商人に 特権を付与する見返り金が見込めます。 これらの上納金は馬鹿にならない額で 信秀の 重要な収入源の一つでした 。ところが豊かになった信秀はそれを還元 するのも忘れません。 伊勢神宮の 遷宮費用を寄進したり、天文12年
1543年には 禁裏改築の費用として、1000貫文（今の5000万円）もの 大金を 朝廷へ献上しています。
父親のやり方を 横目で見ていたのが 子供の頃の信長です。 「ふむふむ、 銭はあのようにして集めるのだな 。ため込むばかりが能ではない。 気前よく撒いてこそ、 倍になって帰ってくるのだ」
学ぶところは多かったでしょう。
■ 中世荘園制度を一旦白紙に
桶狭間で勝利を収めた信長は 、永禄6年 1563年 本拠地を小牧城へ移します 。 同時に 「国中闕所」を命じます。闕所とは、もともとは 本来の所有者が亡くなったり、逃亡したり、追放・財産没収などにより、持ち主がいなくなり、宙に浮いてしまった土地をさしました。
中世になると 土地も没収など 刑罰の一つとして使われるようになります 。 信長が行ったのは、 荘園など、中世を通じて 構築された様々な利権を一旦すべて 白紙に戻す状態を指します。 これにより 土地の権利は信長の元に一元化され直轄地となり、新たに家臣に分配することが可能になりました。ずいぶん乱暴なやり方で、抗議や抵抗はなかったのかと思いますが力で抑え込んだのでしょう。 事の是非はともかく、この土地の再整理が 飛躍期の信長の 財政を大きく支えます。 これは中世の土地制度の基本である 荘園制度の解体です。
■ 一職（いっしき）
荘園制度を破壊して 広大な土地を手に入れた信長はそれをどう したのか？
彼は「一職」と呼ばれる政策を実行します。 一職とは、 領国を与えられたものが、その国内の統治 一切を取り仕切る権限を有することです。足利義昭追放後の天正元年 1573年に7月、信長は 細川幽斎に対し、山城の国の 桂川以西を一職で支配するのを認めてい ます。
また 同じ年の8月には 浅井・朝倉両氏を滅ぼした後の戦後処理でも、羽柴秀吉に対して、浅井旧領での一職支配を許します。これを許されたものは、領国内の土地を自分の配下の者に分配することもでき、 家臣を自分に引きつけるのに大いに役立ち ました。そこに信長が介入できないわけではあり ませんが、有能な配下に
良い条件で土地を与えられる、この 力を得て信長は 戦国大名として大きな権力を手にします。
商工業者からの税収と、 広大な土地、 領国 濃尾平野からの 米の収穫、この中世における主要な財政基盤を手にして、信長はいよいよ天下取りに乗り出します。「国中闕所」を実行したことで、信長をそれまでの秩序の 破壊者とする見方もありますが、むしろそれまでの制度を 自分の利益になるよう 改変したと見るべきでしょう。
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