ハイドン:交響曲第104番ニ長調『ロンドン』(スコア付き)
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン: 交響曲第104番ニ長調 Hob.I:104『ロンドン』(スコア付き)
作曲年代:1795年
指揮:ジェフリー・テイト 管弦楽:イギリス室内管弦楽団
00:00 第1楽章 Adagio — Allegro (ニ長調) 09:40 第2楽章 Andante (ト長調) 19:20 第3楽章 Minuet: Allegro (ニ長調) — Trio (変ロ長調) 24:33 第4楽章 Finale: Allegro spiritoso (ニ長調)
《交響曲第104番ニ長調『ロンドン』》はフランツ・ヨーゼフ・ハイドンが1795年にイギリスで作曲した交響曲である。ハイドンは20代半ばから40年に渡って106曲の交響曲を完成させており、《第104番ニ長調》は生涯最後の交響曲である。1795年から1809年の逝去まではウィーンに戻り『後期六大ミサ曲』やオラトリオを残したが、交響曲は作曲していない。1800年にはルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが《交響曲第1番ハ長調》を初演しており、交響曲は新たな時代を迎えていくのであった。 《交響曲第104番ニ長調》は『ロンドン』という通称で知られるが、これはハイドンによるものでない上に特に意味はない。『ザロモン』や第4楽章に由来した『バグパイプ付き』という通称もある。 交響曲は壮大なニ短調の序奏部から始まる。全楽章を通して突然の全休止が効果的に用いられており、意表を突く。第3楽章メヌエットのトリオは遠隔調の変ロ長調を用いており、ハイドンとしては珍しい。第4楽章はバグパイプを思わせるニ音のドローンで開始する。クロアチアの音楽学者、フラニョ・クハチによると、この楽章はクロアチア民謡の "Oj, Jelena, Jelena, jabuka zelena" に基づくという。