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●以前から公開している「故事成語類・実践問題(その1)~(その40)」の中から趣向を変えて、26-③対策用に案内します。
●上記記事を学習されている方には不要かもしれません。
●故事成語関連と派生している四字熟語および周辺知識等を再編成しているほか、若干の補足・追加等もする予定です。
●なお、いつものとおり、漢検の辞典・参考書・過去問題集や他の参考書・過去問題集などでに収録されているものは(若干混在するかもしれませんが)、基本的には載せないつもりなので、基本知識等はそちらで学習してください。

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①「家を富ますに良田を買うを用いず、書中自ら「センショウ(
千 鍾)の粟」あり」
②「蓼虫(
リョウチュウ)忘辛」
③「吾れ、万物を齎送(
シソウ)と為す」(荘子) 意味:死に行く私への贈り物はこの世界の万物だ。
④「春はユリュウ(
楡 柳)、夏はソウキョウ(
棗 杏)、季夏はソウシャ(
桑 柘)、秋はサクユウ(
柞 楢)、冬はカイダン(
槐 檀)」(論語)
(注)季節ごとの、初火をつくるときに使用する木の名前
⑤「君子に侍するにサンケン(
三 愆)有り・・・」 (注)3つのあやまちのこと
⑥「琴柱(
ことじ)に膠(
にかわ)す」(注)訓よみ。 ➪ 熟語:コウチュウ(
膠 柱)
⑦榻(
し じ)の端書き (注)訓よみ。
⑧「クドウ(
衢 道)を行く者は至らず」
⑨「悪言は口より出ださず、コウゴ(
苟 語)は耳に留めず」
⑩「チョウライ(
頂 礼)昂じて尼になる」 ➪ 関連 :帰命チョウライ(
頂 礼)

<解説・説明>
①「家を富ますに良田を買うを用いず、書中自ら千鍾の粟あり。居を安んずるに高堂を架するを用いず、書中自ら黄金の屋あり。門を出づるに人の随う無きを恨む莫れ、書中車馬多くして簇るがごとし。妻を娶るに良媒無きを恨む莫れ、書中女有り顔玉のごとし。」
②「蓼(たで)食う虫も好き好き」の語源。「蓼虫(りょうちゅう)、辛(しん)を忘る」:蓼(たで)をその辛さを忘れて食べる虫がいるという意味。
蓼の読み:いろいろあり、要注意 ➪ 蓼花(りょうか)、花蓼(はなたで)、「蓼蓼(りくりく)たるは莪、莪にあらずんば、これ蒿・・・」
③「齎」は通常は「セイ」。他の熟語やこの「齎送」も「セイソウ」と読む場合もある(が、意味は異なる)ので注意してください。荘子のこの文は有名で、「シソウ」と読みます。
④(省 略)
⑤「君子に侍するに三愆有り。言未だ之に及ばずして言う、之を躁と謂う。言之に及びて言わず、之を隠と謂う。未だ顔色を見ずして言う、之を瞽と謂う。」 愆:ケン、あやま(る)、あやま(ち)
⑥規則にこだわって融通がきかないこと。臨機応変の処置が出来ないことのたとえ。
⑦榻:トウ、こしかけ、ねだい、ゆか、しじ *昔、男が女に思いをかけ、百夜続けて通ったら承知すると女に言われ、九十九夜通って、そのしるしを榻に書きつけたが、百夜目に支障があって通えず、思いを遂げられなかったという故事。深草少将と小野小町の伝説などとして流布。熱烈な恋のたとえ。また思いどおりにならない恋のたとえとされる。「榻(しじ): 牛を取りはずした時に牛車の轅(ながえ)の軛(くびき)を載せたり、また乗り降りの踏み台にした台。 関連:「臥榻(ガトウ)」:榻は、腰掛けの意。 寝台。ねどこ。➪「臥榻の側、他人の鼾睡を容れず」
⑧本道からはずれて脇道を進んでいくものは目的地に行きつくことができない。➪色々なことに手を出すものは大成しないということ。
衢道:四方に通じる道。枝道。 衢:ク、みち、ちまた、よつつじ、わかれみち 関連:八衢(やちまた)、康衢(コウク):都のちまた、大通り。「康」は五達した道路、「衢」は四達した道路 (広辞苑)
⑨苟語:人を傷つけるようなことは決して言わず、不真面目な議論は耳に留めないということ。苟語:不真面目なかりそめの議論。
⑩信心が厚すぎてとうとう仏門に入って尼になる。頂礼は四字熟語「帰命頂礼」参照。
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