この日本文学全集は第一線の現代作家が翻訳してくれていてとても読みやすく面白いです。
森見登美彦氏の翻訳です。
翻訳っていうのもオカシイか…
でもその内容も忘れていて題名だけしか知らなかったので読んだときこんなに面白かったのかと感動した。
かぐや姫が求婚してくる貴族とかの階級の人たちに難題を突き付けて結局は受け入れず十五夜の日に月の使者たちに連れられて
帰ってしまうまでの話しでした。
大好きな星野之宣先生の「幻夢:げんむ」という作品がとても好きでしたので外せなかったです。
とても強く感じたことがあります。
どんな地位も経済力も権力があっても結局男は選ばれる立場にあって選ぶ立場ではないのが本質なんだと。
「受け入れる側」は女性にあるんだなァ~と。
かぐや姫は「月の世界」でなにやら(おイタ)をしてしまい罰として地球で生まれ変わらせてしまいました。
罪滅ぼしの日数が来た時に月の使者たちがお迎えに来ます。
天昇したときに、地球で生まれ育った記憶や翁と媼との惜別の悲しみも全て消えます。
月の世界はには悲しみや憂いの気持ちなど負の気持ちが一切ない世界だからです。
切ないと思いました。
一方、無理難題を突き付けられた選ばれし男たちは様々な方法で難題をクリアしてきたと言い求婚を受け入れさせようと
します。勿論、かぐや姫は実現不可能と知りながら要求しています。
色々な展開で男たちの嘘や誤魔化しの仕業がばれていきます。
そのやり取りを「歌」で交わしていくのがしびれます。
この世のものではない者との「求愛の交信」はやはり会話ではなく「歌」なのだなァと感動します。
たしかに万葉集にあるように「歌」というのは貴族社会でのラブレターとしての重要なスキルではあると思いますが。
もしも、難題をクリアすることが出来ませんでしたと正直に告白する男がいたとしたらどういう展開になっていたのだろうかと思いを馳せます。
敗北を認めることが出来ずに嘘をついてまでしてモノにしたいという男たちの愚かさが身に沁みます。
虚勢を張らずに真っ正直でいる男の姿が正しいのでしょうか?
それとも結局は、正直であろうが見栄を張ろうがなかろうが好きでもない男とは添い遂げることはできないのが女性の本質なのでしょうか?
男の立場は弱いなァ…と心を打たれながら読了をしました。
とても面白くて為になります。ダメなわが身を振り返えさせられます…(涙)
株や姫は置き土産というか、別れの餞別に「不老不死の薬」を翁と媼に授けます。
あれも大事なことを隠された小道具というかメタファーではないかと深読みしたくなります。
生身の人間の現実の世界で生き切るとはいったいなんだろうかと考えさせられます。
星野之宣の世界ではくこの薬を服用した後日談から始まりますが、
オリジナルでは飲みません。
「竹取」はジブリでも市川崑でも映画化していることから分かるように、行間に不思議な力が宿っている様な気がします。
素人の私でも読んでいて何度も何度も「では、こういう話に流れていったらどうなるのだろうか?」と思わずにいられないのです。
想像の入り込む余地がたっぷりとれるような仕掛けが文そのものにあるような気がします。
古典が21世紀の現代まで生き残って読み継がれる理由が少しだけ見えます。
森見登美彦氏の翻訳です。
翻訳っていうのもオカシイか…
でもその内容も忘れていて題名だけしか知らなかったので読んだときこんなに面白かったのかと感動した。
かぐや姫が求婚してくる貴族とかの階級の人たちに難題を突き付けて結局は受け入れず十五夜の日に月の使者たちに連れられて
帰ってしまうまでの話しでした。
大好きな星野之宣先生の「幻夢:げんむ」という作品がとても好きでしたので外せなかったです。
とても強く感じたことがあります。
どんな地位も経済力も権力があっても結局男は選ばれる立場にあって選ぶ立場ではないのが本質なんだと。
「受け入れる側」は女性にあるんだなァ~と。
かぐや姫は「月の世界」でなにやら(おイタ)をしてしまい罰として地球で生まれ変わらせてしまいました。
罪滅ぼしの日数が来た時に月の使者たちがお迎えに来ます。
天昇したときに、地球で生まれ育った記憶や翁と媼との惜別の悲しみも全て消えます。
月の世界はには悲しみや憂いの気持ちなど負の気持ちが一切ない世界だからです。
切ないと思いました。
一方、無理難題を突き付けられた選ばれし男たちは様々な方法で難題をクリアしてきたと言い求婚を受け入れさせようと
します。勿論、かぐや姫は実現不可能と知りながら要求しています。
色々な展開で男たちの嘘や誤魔化しの仕業がばれていきます。
そのやり取りを「歌」で交わしていくのがしびれます。
この世のものではない者との「求愛の交信」はやはり会話ではなく「歌」なのだなァと感動します。
たしかに万葉集にあるように「歌」というのは貴族社会でのラブレターとしての重要なスキルではあると思いますが。
もしも、難題をクリアすることが出来ませんでしたと正直に告白する男がいたとしたらどういう展開になっていたのだろうかと思いを馳せます。
敗北を認めることが出来ずに嘘をついてまでしてモノにしたいという男たちの愚かさが身に沁みます。
虚勢を張らずに真っ正直でいる男の姿が正しいのでしょうか?
それとも結局は、正直であろうが見栄を張ろうがなかろうが好きでもない男とは添い遂げることはできないのが女性の本質なのでしょうか?
男の立場は弱いなァ…と心を打たれながら読了をしました。
とても面白くて為になります。ダメなわが身を振り返えさせられます…(涙)
株や姫は置き土産というか、別れの餞別に「不老不死の薬」を翁と媼に授けます。
あれも大事なことを隠された小道具というかメタファーではないかと深読みしたくなります。
生身の人間の現実の世界で生き切るとはいったいなんだろうかと考えさせられます。
星野之宣の世界ではくこの薬を服用した後日談から始まりますが、
オリジナルでは飲みません。
「竹取」はジブリでも市川崑でも映画化していることから分かるように、行間に不思議な力が宿っている様な気がします。
素人の私でも読んでいて何度も何度も「では、こういう話に流れていったらどうなるのだろうか?」と思わずにいられないのです。
想像の入り込む余地がたっぷりとれるような仕掛けが文そのものにあるような気がします。
古典が21世紀の現代まで生き残って読み継がれる理由が少しだけ見えます。