本日(10月21日)の東海道歩きもあと数キロ。静岡県護国神社の近く、静岡鉄道静岡清水線の柚木駅の手前、JR東海道線の地下道を通るために国道1号線の葵区柚木歩道橋を渡らなくてはなりません。歩道橋と言えども疲れた足にはダメージが大きく、手前の横断歩道を渡ればよかったなどと思いつつ、ふと歩いて来た方向に目を向けますと、富士山がドーン。写真の通りです。いつも西の方角にある富士山に見慣れていますので、西日を受けほんのり赤い富士山にちょっと感動しました。これから先の東海道歩きであと何回見れるかと思うと、名残りの富士山でした。
さて10月21日の東海道歩きの旅でもう一つ。興津にある清見寺を紹介します。薩埵峠を下り、興津川を渡った先に清見寺(せいけんじ)はあります。名前の由来は、7世紀の飛鳥時代の頃、ここに清見関(きよみがせき)という関所があったことによります。当時は蝦夷地との境がこのあたりだったのでしょうか?興津川、薩埵山という交通の難所の手前に設けられました。
寺の由緒によれば、室町時代には足利尊氏が深く当寺を崇敬し、山頂に利生塔を建て戦没者の霊を慰めたと言われています。また徳川家康が今川氏の人質となり駿府にいた時には、この寺で学問に励んだと言われ、その部屋も残されています。明治時代になると寺域に東海道線が通り、興津港、東海道、山門、東海道線、清見寺本堂という独特の風景を作り出しています。臨済宗妙心寺派の古刹ですが、門前が殺伐とし、何かもったいない気がしてなりませんでした。