人生悠遊

写真付きで旅の記録、古都鎌倉の案内などを、周りの人の迷惑にならないように紹介していきます。

鎌倉を知る --鎌倉七福神--

2023-01-20 09:58:20 | 日記

先日カイドで鎌倉七福神を案内する機会がありました。コロナ禍の前には1月となればこの七福神めぐりは定番のコースで多くの参加者を集めていました。北鎌倉の浄智寺(布袋さん)、旗上弁財天(弁天さん)、宝戒寺(毘沙門天)、妙隆寺(寿老人)、本覚寺(夷さん)、御霊神社(福禄寿)、長谷寺(大黒さん)の7寺社を半日で参拝します。私自身、久しぶりのガイドでしたので、昔の資料を引っ張り出し、改めて勉強をし直しました。そこで今回興味を持った2話題を紹介させていただきます。参考にした本は『七福神の謎 77』(武光 誠著 祥伝社黄金文庫)です。前にも買った本ですが、その存在すら忘れており、改めて買い求めました。じっくり読み直しますと七福神のことがよく分かり、大変参考になりました。

最初は徳川家康と七福神についてです。今年の大河ドラマは「どうする家康」で徳川家康を松本潤さんが演じています。その家康は七福神も信仰していたと同本に書いてありました。それは家康が重用した天海和尚との問答にあります。天海和尚は上野にある寛永寺の開祖で、日光東照宮の建設にもかかわった政僧。家康の精神的支柱になった人物です。この家康が七福神を信仰し、寺社を保護したことから庶民の間に七福神信仰が広まったといわれています。徳川家康が天海和尚に尋ねます。『天爵(生まれながらに備わった徳)は誰もがあたえられるものではない。だから私は信心によって徳を積むことが大切と考えるが、どのように思われるか』。天海和尚答えて曰く、『寿命、有福、人望、清廉、愛敬、威光、大量の徳が身につくように、心をこめて七福神をお祭りください。寿老人を拝んで養生に気を配れば、寿命が得られます・・』。家康はこの七福(徳)が備わるように七福神を信仰しました。具体的には、寿命は寿老人、有徳は大黒天、人望は福禄寿、清廉は恵比寿様、愛敬は弁財天、威光は毘沙門天、大量(度量が広い人物である)は布袋尊です。

それぞれの説明は省略させていただきますが、2つ目の話題として恵比寿尊について。この恵比寿尊は、大阪にある今宮戎神社では戎と表記します。十日戎では「商売繁盛で笹もってこい」という呼び声で知られていますね。そしてこの戎さんは、釣り竿と釣った鯛を抱えている姿が絵になっています。大阪商人はこの戎さんの絵を神棚に飾って毎朝拝んでいると聞きました。どうも「釣して網せず」という言葉にかけているようで、その意味は「網で魚を根こそぎ獲るような商売をしてはならない」ということです。奥が深い商売の極意。今宮戎さんの笹はこの釣り竿を表現しており、大阪商人はこの言葉を商売の「戒(いましめ)」として日々心に刻んでいる訳です。嘘か真か???戎の字に一本「棒(釣り竿)」を加えますと「戒」という字になります。どうでしょうか?

今年一年、欲張らずにほどほどに生きてゆくことに決めました。

写真は鎌倉の本覚寺初夷の様子です。

 

 

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする