『ミリオンダラー・ベイビー』以来、4年ぶりに
クリント・イーストウッドが監督・主演を務めた人間ドラマ。
朝鮮戦争従軍経験を持つ気難しい主人公が、
近所に引っ越してきたアジア系移民一家との交流を通して、
自身の偏見に直面し葛藤(かっとう)する姿を描く。
イーストウッド演じる主人公と友情を育む少年タオにふんした
ビー・ヴァン、彼の姉役のアニー・ハーなどほとんど無名の役者を起用。
アメリカに暮らす少数民族を温かなまなざしで見つめた物語が胸を打つ。
(シネマトゥデイ)
私は初めて クリント・イーストウッドが監督・主演の
映画を観ました。今までの映画も評判も高かったし、
たぶん 良い映画なんでしょうが、私が映画を観る時は
リラックスしたり、心が安らいだり、笑ったり、ほのぼのしたり、
そういうことを期待して 作品を選んでいました。
クリント・イーストウッドの監督作品は 私には重過ぎる・・・。
この映画も そういう一面もありますが
やっぱり 素直に 最後には感動してしまいました。
最初のシーン(妻の葬儀)で主人公の性格や 息子や嫁、孫たち
との関係、が わかりやすい演出で すんなり映画に入っていけました。
「遠くの親戚より近くの他人」といいますが まさに
そんな映画です。
そして ラストシーンは 私の想像を はるかに超えていました。
でも『なるほど、納得』です。
私には つらいシーンもありますが エンディングで
少年が「グラン・トリノ」に乗って 明るい太陽の降り注ぐ
海岸線を走る場面に 明るい未来を感じていました。
そしてラストに流れる歌が 主人公の老人が自宅のベランダで
ビールを飲みながら口ずさんでいるようで心に染みました。
良い映画でした。