あらすじ
花嫁修業には目もくれなかった花世が源太郎と祝言をあげることに。
源太郎も法律を学ぶ身で十分な収入がなく、不安を抱えていた―。
表題作など全六篇。若い二人の門出を描く「明治のかわせみ」第三弾。
「御宿かわせみ」シリーズの大ファン だった私は
「新・御宿かわせみ」を読んで ビックリ
主人公の二人 東吾は行方不明、源三郎は亡くなっていた。
麻生家の人たちは 花世と宗太郎の他は惨殺されていて・・・。
とにかく 激変していた。
でもこれらのことが 割とあっさりと書かれていたので
わかりづらく 消化不良な感じ。
時代は明治で 子供達に世代交代していた。
麻太郎、源太郎、花世、千春、は のびのび・すくすく育って
特に男二人はあまりにまっすぐで やっぱり 物足りない。
東吾と源三郎も 好青年で友情に篤くさわやかな印象だったが
嫉妬心も かすかな妬みも 女性関係も 秘密もいろいろあった。
またそこのところが 生身の人間らしく ハラハラ、どきどき、
しながら読んでいた。
そして江戸時代の雰囲気や町並みや風習などが適度に織り込まれ
しっとりとした 江戸情緒にひたることができた。
何か そういうところが好きで ずっと読んでいたんだと
あらためてわかったような気がした。
この3冊に関していえば 何か説明調の文章が多く、
情緒とか人情とかもっと内面の人間模様を描いてほしいと思います。
それでもこれからもやっぱり「新・御宿かわせみ」を読んでいくことでしょう。
行方不明の東吾が ひょっこり現れるのを微かに期待しながら・・・。