この病院の個人情報管理は徹底していて、外来表示はあるが病棟の表示は無い。
だから誰がどこに入院しているか、何科の入院病棟が何階にあるかもわからない。
運よく目指す病棟へたどり着けたとしても、病室の入口に患者名の表示はなく
病室の番号を忘れてしまったら患者自身でも迷子になるかも知れない。
「受付で●●さんの病室を」と尋ねても 患者が希望すれば「入院している方にはいません」と断わるシステムだ。
これだけガッチリガードされていれば、ゆっくりと治療に専念できるというものだ。
そして入院患者同士の「何処が悪いんですか?」なんてオキマリの質問もタブーのようで、同室の者同士でもお互いの病名を知らずに挨拶を交わしている。
私の向かいのベッドのオッサン。常に眉間に深い「縦じわ」が入っている。
見舞いに来た奥さんと話す時も、テレビを見ている時も その「しわ」は消えない。
いつも怒っているようで 声をかけずらいのだが、話してみると普通に会話するし 時々ニタッと笑うのだが、
不思議なことに 笑う時でも「しわ」が消えることは無い。
怒りながら笑っているように見えるので、妙に凄みを感じるし こんな奇妙な笑顔を見たのは初めてだ。
驚いたのは、椅子に座ってイヤホンでテレビを見ている内に眠ってしまった時にも その寝顔にも深い「しわ」が刻まれたままだったことだ。
そして ついにこのオッサンが退院することになり、「しわ」を刻んだまま挨拶して消えて行った。
顔・・・・疲れないのでしょうかね。
だから誰がどこに入院しているか、何科の入院病棟が何階にあるかもわからない。
運よく目指す病棟へたどり着けたとしても、病室の入口に患者名の表示はなく
病室の番号を忘れてしまったら患者自身でも迷子になるかも知れない。
「受付で●●さんの病室を」と尋ねても 患者が希望すれば「入院している方にはいません」と断わるシステムだ。
これだけガッチリガードされていれば、ゆっくりと治療に専念できるというものだ。
そして入院患者同士の「何処が悪いんですか?」なんてオキマリの質問もタブーのようで、同室の者同士でもお互いの病名を知らずに挨拶を交わしている。
私の向かいのベッドのオッサン。常に眉間に深い「縦じわ」が入っている。
見舞いに来た奥さんと話す時も、テレビを見ている時も その「しわ」は消えない。
いつも怒っているようで 声をかけずらいのだが、話してみると普通に会話するし 時々ニタッと笑うのだが、
不思議なことに 笑う時でも「しわ」が消えることは無い。
怒りながら笑っているように見えるので、妙に凄みを感じるし こんな奇妙な笑顔を見たのは初めてだ。
驚いたのは、椅子に座ってイヤホンでテレビを見ている内に眠ってしまった時にも その寝顔にも深い「しわ」が刻まれたままだったことだ。
そして ついにこのオッサンが退院することになり、「しわ」を刻んだまま挨拶して消えて行った。
顔・・・・疲れないのでしょうかね。