出町柳行きのバスに乗った。
また鞍馬へ行くためでは無く、有名な豆餅を買うためだ。
前回行った時には、定休日でもないのに何故か休みで無駄足を踏んでしまった。
今度こそと云う強い思いで河原町今出川で下車し、店の方へ歩くと行列ができているのが見えた。
人気店「出町ふたば」は既に開いていて、その行列の後ろに並んだのだが鈍行列車より遅い人の流れは、一人一人が色々な種類を沢山買うからだ。
豆餅が売切れてしまわないかと心配になって店内を覗いたら、多分初めて店先に出たのだろう。若い娘が先輩の指導を小声で受けながら緊張の面持ちだ。
売り子は5人程いて、次々と客をさばいていくのだが私の前のオバチャンの注文はややこしい。
豆餅2つと●2つ、それに▲と▽を1つずつで、豆餅と●と▲を一つの包み、豆餅と●と△を一つの包みにして欲しいと、一度聞いただけでは私の脳みそでは理解できないことを言い始めた。
それを聞いたベテラン店員さんは、一瞬で理解して包みを示し、お客さんに確認させてOKをもらい、料金を計算。
思わず拍手をしたくなる程の手際良さだ。
さて私の担当は、偶然にも今日初めて店頭に立った娘さんだった。
顔が緊張で強張り必死さが窺える。
私は、色々と注文するのを控えて豆餅3つとヨモギ餅1つだけにした。
簡単だから初心者でも大丈夫だろう。
包装して料金を計算し、私に釣り銭を渡す時の「有難うございます」の時も顔が強張ったまま。
だから「大丈夫、3日もすれば慣れるよ。少し力を抜いて」と激励したら少しだけ笑顔になってくれた。
あれからもう20日は過ぎたから、彼女も今では堂々と店頭に立っているに違いない。
余裕の笑顔を浮かべてね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
京都を毎日歩き回ってスニーカーを履き潰したので、真新しいスニーカーを箱から出した。
以前、テレビで芸人が「最高に歩きやすい」と絶賛していたニューバランスと云うメーカーのものだ。
ナルホド履き心地は良い。
靴と云う物を感じさせない程軽いし、フワフワ感はまるで空気の上にいるようだ。
少し歩いて見てその秘密は、足指の位置が凹んでいることにもあると実感した。
足指が地面を蹴りやすいのだ。
これならジョギングにも使えそうだ。
真っ白いゴム底が、あまりにも新品を強調しすぎていて恥ずかしいが、これを履いて私のウォーキング原点である春採湖畔に立った。
フワフワの感触を楽しみながらのウォーキング。
初めてランドセルを背負った子供の様にワクワクしながらの春採湖一周だ。
ひと月程京都へ行っていた間に、蕗が遊歩道を覆う程に成長していた。
道端でGo for the record のTシャツを着た見るからにスポーツマンタイプのガッチリした若者が屈伸運動をしていた。
Go for the record・・・・・記録の為に頑張るぞ 的な意味だろうか。
シューズの調子が良くて前を歩く若いオネエサンとの距離が縮まった。
私を軽快なスピードで走り抜いて行ったのはGo for the record だ。
そのガッチリとした姿が前のオネエサンを追い抜いたと思ったら、オネエサンが急に走り出した。
格好良い後ろ姿に一目惚れでもしたのだろうか。
それを見て私も自然に走り出した。オネエサンとの距離を縮めるためだ。
大丈夫、私にはフカフカのシューズがある。
オネエサンを軽く追い抜いて、今度は私の格好良い背中を見せてやるんだ。
後ろ姿ではGo for the record なんかには絶対負けない。
また鞍馬へ行くためでは無く、有名な豆餅を買うためだ。
前回行った時には、定休日でもないのに何故か休みで無駄足を踏んでしまった。
今度こそと云う強い思いで河原町今出川で下車し、店の方へ歩くと行列ができているのが見えた。
人気店「出町ふたば」は既に開いていて、その行列の後ろに並んだのだが鈍行列車より遅い人の流れは、一人一人が色々な種類を沢山買うからだ。
豆餅が売切れてしまわないかと心配になって店内を覗いたら、多分初めて店先に出たのだろう。若い娘が先輩の指導を小声で受けながら緊張の面持ちだ。
売り子は5人程いて、次々と客をさばいていくのだが私の前のオバチャンの注文はややこしい。
豆餅2つと●2つ、それに▲と▽を1つずつで、豆餅と●と▲を一つの包み、豆餅と●と△を一つの包みにして欲しいと、一度聞いただけでは私の脳みそでは理解できないことを言い始めた。
それを聞いたベテラン店員さんは、一瞬で理解して包みを示し、お客さんに確認させてOKをもらい、料金を計算。
思わず拍手をしたくなる程の手際良さだ。
さて私の担当は、偶然にも今日初めて店頭に立った娘さんだった。
顔が緊張で強張り必死さが窺える。
私は、色々と注文するのを控えて豆餅3つとヨモギ餅1つだけにした。
簡単だから初心者でも大丈夫だろう。
包装して料金を計算し、私に釣り銭を渡す時の「有難うございます」の時も顔が強張ったまま。
だから「大丈夫、3日もすれば慣れるよ。少し力を抜いて」と激励したら少しだけ笑顔になってくれた。
あれからもう20日は過ぎたから、彼女も今では堂々と店頭に立っているに違いない。
余裕の笑顔を浮かべてね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
京都を毎日歩き回ってスニーカーを履き潰したので、真新しいスニーカーを箱から出した。
以前、テレビで芸人が「最高に歩きやすい」と絶賛していたニューバランスと云うメーカーのものだ。
ナルホド履き心地は良い。
靴と云う物を感じさせない程軽いし、フワフワ感はまるで空気の上にいるようだ。
少し歩いて見てその秘密は、足指の位置が凹んでいることにもあると実感した。
足指が地面を蹴りやすいのだ。
これならジョギングにも使えそうだ。
真っ白いゴム底が、あまりにも新品を強調しすぎていて恥ずかしいが、これを履いて私のウォーキング原点である春採湖畔に立った。
フワフワの感触を楽しみながらのウォーキング。
初めてランドセルを背負った子供の様にワクワクしながらの春採湖一周だ。
ひと月程京都へ行っていた間に、蕗が遊歩道を覆う程に成長していた。
道端でGo for the record のTシャツを着た見るからにスポーツマンタイプのガッチリした若者が屈伸運動をしていた。
Go for the record・・・・・記録の為に頑張るぞ 的な意味だろうか。
シューズの調子が良くて前を歩く若いオネエサンとの距離が縮まった。
私を軽快なスピードで走り抜いて行ったのはGo for the record だ。
そのガッチリとした姿が前のオネエサンを追い抜いたと思ったら、オネエサンが急に走り出した。
格好良い後ろ姿に一目惚れでもしたのだろうか。
それを見て私も自然に走り出した。オネエサンとの距離を縮めるためだ。
大丈夫、私にはフカフカのシューズがある。
オネエサンを軽く追い抜いて、今度は私の格好良い背中を見せてやるんだ。
後ろ姿ではGo for the record なんかには絶対負けない。