度々、上司や同僚と衝突する。
衝突しては悔やみ悩み、何が正解なのか苦悩する主人公の医師。
読んでいて色々な場面で、ハッと気付くのが作中の何気ない名言の数々。
常に本を携帯している主人公に同僚医師が「そんなに本を読んで、何か良いことがあるのか?」と半分茶化す。
それに対する返答は「優しくなれる」と云うものだ。
様々な人の考え方や生き方を知ることで「優しくなれる」と云うことなのかも知れない。
そう言えば、オレも優しいなぁ・・・・・・と共感する私。
「痛くしないで💛」と云われたら羽毛の如く静かに優しくするし
「もっと強くぅ💛」と云われればできる限りの力を込めて腰を揉む。
家内は椎間板ヘルニアの診断を受け、寝ていても辛そうだ。
でもオンナの性(さが)か、買物へは行きたがる。
ヒョコヒョコと変な動きでカートに掴まり、店内を動き回る姿は異様だ。
会計の時には、私が籠を持ち上げて台の上へ移す。
レジ袋へ詰め込むのは拘りのある家内の指示に従い、牛乳を一番下に入れ洗剤系は別の袋だ。
「私も持つよ」と云う家内を抑え、「両手で持った方がバランス良い」断り、ヨタヨタしながら重い荷物を車へと運ぶ。
彼女が車へ乗る時には、執事のようにドアを開け、姫様の如く座らせる。
家内は満足そうに微笑み、次に行く店を指示した。