本州では、梅や桜が咲いたと云っているのに、こちらでは昨夜からまた雪。
もう腹一杯で充分なのにまた雪。
そして前夜から私の派閥「溶ける派」と家内の「雪かき派」の間で飽きることのない舌戦。
国会並みの舌戦と云いたいが、もっと激しい戦いだ。
鋭い睨み合いが続き、そしていつも「溶ける派」が負ける。
今朝、雪のことなんか忘れていてノンビリと9時起き。
カーテンを開けたら白一色に戻った世界が広がっていた。
その中で動き回るのは我が家の「雪かき派」に違いない。
周囲の家では誰も雪かきをしていないのに私の家だけ鬼のような形相で(多分)雪を除けているのだ。
私は焦って着替え家を飛び出たが、雪かきをしているのはスリスリ一人。
「アレッ、お母さんは?」と訊いたらテーブルの上にメモがあったでしょうと云うので家へ入ってみたら
「頭痛や首の痛みが強くて夜眠られず、深夜にテレビで昭和の歌番組を観て、数時間前に鎮痛剤を飲み寝る」と遺書のような文字。
「まぁ生きてはいるんだ」とホッとしたが外へ出ると数分後にスリスリが用具をしまい始めた。
雪かきを終えたらしい。
でも一応私も3回は雪を運んだからね。
昼前にルンバが起きてきたとき私は「スリスリと二人で雪かきを頑張った」と胸を張ったのだが、スリスリは微妙な笑顔で頷いていた。