ルンバがスーパーへ行きたいという。
つまり私は運転手で荷物持ちだ。
「COOPへ行って」と云うのだが、「COOPだけで良いんだね」と云うと、それからAストアーとTショップへも行きたいと云う。そして最後にコンビニへ。
これも毎回の事なので(最初に全部言えよ)と思うのだが、老化の一つかも知れないと自分を納得させてハンドルを握った。
Tショップでの買い物は重いものが多い。
洗剤や漂白剤に柔軟剤等が二袋ずつ。それにヨーグルトや野菜ジュースに牛乳等が数本ずつ。
会計を終えてパンパンに膨らんだ買い物袋を両手に二つずつ持ち気合を入れて車まで運ぶのが私の役目だ。
ルンバは腰が悪いから仕方が無いのだけれど、彼女が店のカートを戻している時にヨタヨタしながら車まで歩く。
そこへ突然現れた見知らぬお婆ちゃん。
私の前を塞ぎ 「Sさんですよね、私 Yです。懐かしいですね」と笑顔。
目がキラキラと輝き 完全に乙女だ。
もしかしたら私を初恋の人と間違っているのか?
「ごめんなさい、私はSさんではありません」 と云うのが精一杯。
嘘でもSさんになってあげれば良かったのだろうけれど、もう限界なんで・・・・・お婆ちゃんゴメン。