ジョギングの後、いつもは自宅の洗濯機に汗で濡れた服を全部入れて洗うのが慣例になっていたが、この日はタオルケットやシーツを剥がして全部まとめて近くにある駅前のコインランドリーへ持っていくことにした。
量的に多いので「大型」に入れて洗濯から乾燥まで1200円。所要時間60分の表示。
その60分を潰すために、ジュニアの家へ行って歓迎の大騒ぎをするワンコをナデナデし癒しの時間。
しかし、それにも飽きてバイバイし、開店してそんなに過ぎていないコインランドリーへ最新型の機械を見学しに行ってみたら、広い店内にお客は一人。田舎には珍しい背の高い外人さんだ。
大量の洗濯物を忙しそうに畳んでいる真っ最中。
京都にいた時、外人さんに話し掛けられて道案内の英会話らしいことを数回経験し、寝台特急で隣がオーストラリア人で、そこでも英会話らしきことをした経験はあるが、どちらかと云うと自分から近寄りたくはない。
最新型の機械は、香りも選べるようだが色々なことが出来ると云う事は、その分煩雑だと云う事でもある。
面倒臭いのは嫌だと思ったが、コインを入れれば何とかなるのだろうと思いながら店内を見学していたら、ルンバが突然「どうやって使うんですか?」と外人さんへ話し掛けた。
断っておくが、ルンバが英会話をしているのを一度も見たことはない。
私は大いに驚いたが、私よりも驚いたのは急に日本語で話し掛けられた外人さんの方。
どうも日本語は、あまり得意では無いらしく一瞬ホールド。
数秒後に自分を取り戻したのか「コイン、イレル、アナ」と何とか説明らしきことを必死にしているが、訊いたルンバの方が聞き取れないのか???顔で私を手招きしている。
(オレを巻き込むんじゃねェ)と思った私は無視。何も見なかったし聞かなかった事にして店の奥へ移動したが、今度は
「時間はどのぐらいかかるんですか?」なんていう声が聞こえた。
日本の機械のことを日本語で外人さんに訊くんじゃねぇと云うか、良い度胸をしているもんだと呆れる私。
外人さんは完全にSOSの目で私を見るが、それをも無視する私。
彼は指を1本立てて、多分1時間と云いたいのだろう。
会話は成立したようで、ルンバからは「アリガト」の声。
外人さんはホッとため息(笑)