一年に1回くらい、宮崎県の碁盤屋さん、松川さんにお会いする。私の大好きな人だ。この人と話していると、飾らず、偽らず、動じず超然とした心の広さを感じる。何ともいえぬ優しい眼差しをしている人だ。長年の人生の年輪がにじみ出ている感じがするでしょう。人の顔付きはというものは実に大事で、この人の様な良い年の取り方をしたいと思う。
時たま、「オレの人生は、私の人生は、こんなに大変だった!」と言う様な事を苦虫を潰した様な顔をして仰る方がいるが、「そんな苦労ならしない方が良い、可愛そうな年の取り方をしているな」と感じる人もいる。
扱っている商品は、「おはじき 840円也」‥‥、いえ、いえ、おはじきは碁石を作る時に出来る廃品から出来るおまけの様なもの、本当は日向かやの碁盤や将棋盤、碁石、碁笥、など 今回展示してある碁盤の中には「碁聖戦」に使われた物がある。第30期碁聖戦 碁聖「依田紀基」、挑戦者「結城聡」、立会人「武宮正樹」とある。碁盤の後ろに対戦者たちのサインがある。見てみると、あまり旨い字では無い。ちょっと、子供の落書きみたいな感じがするが、まー、碁の事ばかり考えていて、書道の勉強は出来なかったのだろう。 嫌に詳しく説明しているかと言うと、私は囲碁が趣味なのです。この碁盤一台でお値段が10,500,000円。百五万円ではありませんぞ、一千五十万です。
どんどんと囲碁人口が減っていく中、販売は年々難しくなっている。バブルの頃は上記の様な何百万円もする様な碁盤も結構売れていたそうだが、今は、難しい。しかし、どんなに売れない日が続いていても、何時も穏やかに私たちと楽しく付き合ってくれる。商売商売していない、育ちの良さが現われているんでしょうな。私の大好きな先輩である。
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