子どもたちは名誉挽回をしようと必死である。
なぜなら、USJの卒業遠足の班がかかっているからである。
下見に行ったときから、最後だから、班は自由にしてあげようと、学年で相談した。4人から8人の班。条件はそれだけ。男女混合でもよいし、男子だけ女子だけでもよい。ただ、ひとりぼっちにならないようにみんなで配慮しようとのことで、一度班を組んだ。
ただし、問題が起こると、白紙撤回するよと予告していたにもかかわらず、次から次へといろいろな問題が起こる。
彫刻刀で棚をほったり、プラスチックの名札をストーブで溶かしたり、牛乳パックを道路になげつけたり・・・・おまけにサイン帳がはやっていて、授業中に書く。注意を繰り返すこと五回ほど。「もう、次授業中に書いたら、USJの班は・・・・」と言ってたのにも関わらず、ルール破り。
さすがに堪忍袋の緒が切れて、USJの班は白紙撤回。
でも、子どもたちには、何の動きもない。私としては、「先生、元にもどしてほしいから、なんとしてでも頑張る。ルールも守る。ごめんなさい。」・・・・等々の直訴をしてほしかった。
しかし・・・・そのまま。
最後のルールを破った子には、チャンスをあげていた。「みんなに迷惑をかけて、あやまってもいない。どうしたらいいかを考えよ。」と。
・・・それでも、動きがない。年々子どもたちは、あやまるということができなくなっている。みんなで信頼回復をしようという団結力がない。時間がせまっているだけに、どうすることもできない。
結局、教えた。「どうして、謝らないの?先生や、まじめに頑張っている子に謝らないの?どうして、信頼回復しようとしないの?」と。具体的な方法まで教えた。
それで、子どもたちがしたこと。私に謝りにきた。そして、クラスのみんなに謝った。信頼回復のために、自主的に休み時間にお掃除をした。授業中の発表を頑張った。
「名誉挽回」が合い言葉となった。
USJに行ったあとも、頑張ってお手本となる6年生として、卒業していってほしい。