自己と他者 

自己理解、そして他者理解のために
哲学・ビジネス・雑記・洒落物など等

気になる出来事

2006-02-07 21:34:14 | 日記・エッセイ・コラム・メモ

一つ、夕刊とTVのニュースで眼にして

気になったことがあった。

今日、東京の地下鉄で更新するために

券売機を運搬していたところ、その券売機の

下敷きになって一人が夕刊では重傷、二人は怪我

をしたという記事。夕方のTVの同ニュースで一人

は死亡したと報道されていた。

亡くなった方の年齢は70歳、

券売機は400キログラムだったそうだ。

■400キロの重さの機械を3人で傷つけないように

運搬することって可能なの?

■しかもその中に70歳という高齢者がいたこと。

■どういう背景で3人で高齢者が混ざっていて、

この事件は起こったのか。ニュースの扱い方は

小さなものだったがすごく深刻な社会的背景が潜んで

いそうなので気になった。


『GOTHゴス』

2006-02-07 21:14:31 | 小説

乙一 著『GOTH』を読んだ。

タイトルの意味は「暗黒系」ぐらいの意味。

珍しく短編集(全6話)でも面白いと感じた

作品だった。ポイントだと思ったのは、

①グロイが笑いの要素も入っている点。主人公と

ヒロインといえるのか分からないが彼らの話が時より愉快。

②現実にもこの内容に近い事件が起こっている点、「リアリティ」。

③展開が絶妙な点。の三つ。

最近、村上龍の『愛と幻想のファシズム』

『半島を出よ』とか山崎豊子『白い巨塔』『沈まぬ太陽』

とか天童荒太の『家族狩り』『永遠の仔』とか浅田次郎

の『蒼穹の昴』、吉川英治の『宮本武蔵』などの長編

にはまっていたが、これは、

短編では珍しくかなり高い効用が得られた。

 主人公の「僕」と「森野夜」(実は「夕」なんだが)と

「変人」が織り成す怪奇事件の話なんだが、というか僕も

森野夜も変人といえば変人。少し笑える表現が

ちりばめられていて、読んでいて暗くなりそうな

内容なのだがそこが味噌でスラスラ、ガンガン読める。

初めてこの方の作品を読んだのだがいけてる作品だった。


『八月の博物館』

2006-02-07 00:07:01 | 小説

瀬名秀明 著『八月の博物館』を読んだ。

■物語の展開に意外性がある。

著者、著者の子供のころ、エジプトの遺跡発掘、

博物館を中心にして話が進展していく。

途中から著者と主人公の亨を混同してしまう。

■大人が子供のころの記憶を思い出すのには最適

友人との思い出、友人と好きだった子への

気持ちが交錯してもどかしくなった思い出、

子供のころに誰でも持っていた物事に対する好奇心

などなどが書かれている。今も好奇心はあるが純粋さに

差があるか・・・。

■歴史、特にエジプトの歴史に興味ある人にオススメ

何しろギリシャやローマより歴史がありなぞが多い国エジプト。

「博物館に展示される歴史物」これが本書のキーワード。

変わった内容だった。著者自身の物語への思いと

著者が小学校だったころの記憶をベースに書いた

小学生の主人公亨とエジプトの遺跡を発掘、守ることを

使命としているマリオットという人物をメインに

三つの視点で書かれ、途中から「博物館の博物館」

を中心にして全てがつながりあっていく。

著者の物語に対する思い、書き手・作家である自己と

読み手、読者である他者の関係についての考え方に

とても共感できた。